九州大学/2026年度/前期

1九州大学 2026年 数学 第1問解答・解説

ベクトル

1問題

九州大学2026年度第1問
  【問題】
  座標空間内で、原点 OO を中心とする半径3の球を SS とする。また、点 P(1,0,3)P(1,0,\sqrt{3}) を考え、T1T_{1} と T2T_{2} を直線 OPOP と直交する相異なる2つの平面とする。T1T_{1} と SS の共通部分を C1C_{1}、T2T_{2} と SS の共通部分を C2C_{2} とし、次の2つの条件をみたすとする。
  ・C1C_{1} と C2C_{2} はどちらも半径1の円である。
  ・C1C_{1} の中心の zz 座標は正で、C2C_{2} の中心の zz 座標は負である。
  以下の問いに答えよ。
  (1) 円 C1,C2C_{1}, C_{2} の中心の座標を求めよ。
  (2) 円 C1,C2C_{1}, C_{2} を底面とする円柱の側面を平面 z=0z=0 で切る。その切り口の曲線の方程式を求めよ。また、その曲線を図示せよ。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    C1の中心=(2, 0, 6),C2の中心=(−2, 0, −6).C_1\text{の中心}=(\sqrt2,\,0,\,\sqrt6),\qquad C_2\text{の中心}=(-\sqrt2,\,0,\,-\sqrt6).\\[2mm]
  • (2)
    3x2+4y2=4  (z=0),すなわちx24/3+y2=1.3x^2+4y^2=4\ \ (z=0),\quad\text{すなわち}\quad \dfrac{x^2}{4/3}+y^2=1.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

(1) 円 C1C_1, C2C_2 の中心の座標

OP→=(1,0,3)\overrightarrow{OP}=(1,0,\sqrt3) であるから ∣OP→∣=12+02+(3)2=2|\overrightarrow{OP}|=\sqrt{1^2+0^2+(\sqrt3)^2}=2 である。直線 OPOP と直交する平面は,法線ベクトルが OP→\overrightarrow{OP} に平行であるから
x+3 z=k(kは実数の定数) x+\sqrt3\,z=k \quad (k\text{は実数の定数})
の形に表せる。

この平面と原点 OO との距離は ∣k∣∣OP→∣=∣k∣2\dfrac{|k|}{|\overrightarrow{OP}|}=\dfrac{|k|}{2} である。球 SS(中心 OO,半径3)とこの平面の交わりの円の半径を rr とすると,三平方の定理より
r2=32−(k2)2=9−k24 r^2=3^2-\left(\frac{k}{2}\right)^2=9-\frac{k^2}{4}
が成り立つ。

C1, C2C_1,\,C_2 の半径がともに1であるという条件から
9−k24=1  より  k2=32  より  k=±42. 9-\frac{k^2}{4}=1 \;\text{より}\; k^2=32 \;\text{より}\; k=\pm4\sqrt2 .

原点からこの平面へ下ろした垂線の足(=円の中心)は,OP→\overrightarrow{OP} 方向への正射影として
k∣OP→∣2 OP→=k4(1,0,3) \frac{k}{|\overrightarrow{OP}|^2}\,\overrightarrow{OP}=\frac{k}{4}(1,0,\sqrt3)
で与えられる(この点は平面 x+3z=kx+\sqrt3z=k 上にあり,かつ OP→\overrightarrow{OP} に平行なので,条件を満たす垂線の足である)。

k=42k=4\sqrt2 のとき,中心は
424(1,0,3)=2 (1,0,3)=(2,0,6) \frac{4\sqrt2}{4}(1,0,\sqrt3)=\sqrt2\,(1,0,\sqrt3)=(\sqrt2,0,\sqrt6)
で zz 座標は 6>0\sqrt6>0。

k=−42k=-4\sqrt2 のとき,中心は (−2,0,−6)(-\sqrt2,0,-\sqrt6) で zz 座標は −6<0-\sqrt6<0。

条件「C1C_1 の中心の zz 座標は正,C2C_2 の中心の zz 座標は負」より
C1の中心=(2, 0, 6),C2の中心=(−2, 0, −6). C_1\text{の中心}=(\sqrt2,\,0,\,\sqrt6),\qquad C_2\text{の中心}=(-\sqrt2,\,0,\,-\sqrt6).

また両中心は (1,0,3)(1,0,\sqrt3) の実数倍だから直線 OPOP 上にあり,T1,T2T_1,T_2 が直線 OPOP と直交するという設定とも矛盾しない。

(2) 円柱の側面を平面 z=0z=0 で切った切り口

C1,C2C_1,C_2 を底面とする円柱は,半径1で,軸が直線 OPOP(原点 OO を通り方向ベクトル (1,0,3)(1,0,\sqrt3))に一致する円柱である。単位方向ベクトルを
u⃗=12(1,0,3) \vec u=\frac12(1,0,\sqrt3)
とおくと,(1)の結果より2つの底面の中心は,軸上の座標を tt(OO から u⃗\vec u 方向に測った符号付き距離,中心は tu⃗t\vec u)として,t=22t=2\sqrt2(C1C_1)と t=−22t=-2\sqrt2(C2C_2)に対応する。円柱の側面上の点は
X⃗=t u⃗+w⃗,w⃗⊥u⃗, ∣w⃗∣=1,−22≦t≦22 \vec X=t\,\vec u+\vec w,\qquad \vec w\perp\vec u,\ |\vec w|=1,\qquad -2\sqrt2\leqq t\leqq 2\sqrt2
と表せる。w⃗=(w1,w2,w3)\vec w=(w_1,w_2,w_3) とおくと,u⃗⋅w⃗=0\vec u\cdot\vec w=0 より
12w1+32w3=0  より  w1=−3 w3, \frac12 w_1+\frac{\sqrt3}{2}w_3=0 \;\text{より}\; w_1=-\sqrt3\,w_3,
∣w⃗∣=1|\vec w|=1 より
w12+w22+w32=1  より  w22+4w32=1.(∗) w_1^2+w_2^2+w_3^2=1 \;\text{より}\; w_2^2+4w_3^2=1. \tag{$\ast$}

このとき点 X⃗=(x,y,z)\vec X=(x,y,z) の座標は
x=t2+w1,y=w2,z=32t+w3 x=\frac{t}{2}+w_1,\qquad y=w_2,\qquad z=\frac{\sqrt3}{2}t+w_3
である。z=0z=0 とおくと
t=−2w33. t=-\frac{2w_3}{\sqrt3}.
これを xx の式に代入すると
x=12(−2w33)+(−3 w3)=−w33−3 w3=−43w3, x=\frac12\left(-\frac{2w_3}{\sqrt3}\right)+(-\sqrt3\,w_3)=-\frac{w_3}{\sqrt3}-\sqrt3\,w_3=-\frac{4}{\sqrt3}w_3,
すなわち w3=−34xw_3=-\dfrac{\sqrt3}{4}x。また y=w2y=w_2。これらを (∗)(\ast) に代入して w2,w3w_2,w_3 を消去すると
y2+4(−34x)2=1  より  y2+34x2=1, y^2+4\left(-\frac{\sqrt3}{4}x\right)^2=1 \;\text{より}\; y^2+\frac34x^2=1,
すなわち
3x2+4y2=4(z=0). 3x^2+4y^2=4 \qquad (z=0).

なお (∗)(\ast) より ∣w3∣≦12|w_3|\leqq\dfrac12 だから ∣t∣=2∣w3∣3≦13<22|t|=\dfrac{2|w_3|}{\sqrt3}\leqq\dfrac{1}{\sqrt3}<2\sqrt2 となり,tt は常に底面の範囲 −22≦t≦22-2\sqrt2\leqq t\leqq2\sqrt2 の内側に収まる。したがって平面 z=0z=0 は円柱の側面のみを一周切っており,切り口は途切れのない閉じた楕円全体になる。

整理すると,切り口の曲線は xyxy 平面上(z=0z=0)で
x24/3+y2=1 \frac{x^2}{4/3}+y^2=1
と表される,原点を中心とする楕円であり,xx 軸方向の半径は 23=233\dfrac{2}{\sqrt3}=\dfrac{2\sqrt3}{3},yy 軸方向の半径は 11 である(長軸は xx 軸上で頂点 (±233,0)\left(\pm\dfrac{2\sqrt3}{3},0\right),短軸は yy 軸上で頂点 (0,±1)(0,\pm1))。

図示
xyxy 平面(z=0z=0)上に,原点を中心とし,xx 軸方向の頂点を (±233,0)\left(\pm\dfrac{2\sqrt3}{3},0\right),yy 軸方向の頂点を (0,±1)(0,\pm1) とする横長の楕円を描く。
見出し「平面 z=0 での切り口」の下に、xy平面上で原点Oを中心とする青い横長の楕円が描かれ、引出し線で式3x²+4y²=4 (z=0)が記されている。楕円と軸との交点は黒丸で、上から(0,1)、左右に(−2√3/3, 0)と(2√3/3, 0)、下に(0,−1)と座標が記されている。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 空間座標と空間ベクトル
  • ベクトルの内積
  • ベクトルによる図形の考察

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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