長崎大学/2024年度/前期

9長崎大学 2024年 数学 第9問解答・解説

いろいろな式

1問題

長崎大学2024年度第9問
zz に関する4次方程式
z4+pz2+qz+27=0(p,q は実数) z^{4}+pz^{2}+qz+27=0\quad(p,q\text{ は実数})
がある。複素数 α\alpha と α2\alpha^{2} はこの4次方程式の解であり、α\alpha の実部と虚部はともに正とする。以下の問いに答えよ。ただし、z‾\overline{z} は複素数 zz の共役複素数を表すものとする。
(1) z1,z2z_{1},z_{2} が複素数のとき、
z1‾+z2‾=z1+z2‾,z1‾ z2‾=z1z2‾ \overline{z_{1}}+\overline{z_{2}}=\overline{z_{1}+z_{2}},\qquad \overline{z_{1}}\,\overline{z_{2}}=\overline{z_{1}z_{2}}
が成り立つことを示せ。
(2) α‾\overline{\alpha} はこの4次方程式の解であることを示せ。
(3) α+α2\alpha+\alpha^{2} は純虚数であることを示せ。
(4) ∣α∣|\alpha| および α\alpha の値をそれぞれ求めよ。
(5) この4次方程式のすべての解を求めよ。また、p,qp,q の値をそれぞれ求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  z1‾+z2‾=z1+z2‾,z1‾ z2‾=z1z2‾(2)  α‾ は解である。(3)  α+α2 は純虚数である。(4)  ∣α∣=3,α=1+2i(5)  z=1±2i,−1±22i,p=8,q=−12\begin{aligned}(1)\;&\overline{z_1}+\overline{z_2}=\overline{z_1+z_2},\quad \overline{z_1}\,\overline{z_2}=\overline{z_1z_2}\\(2)\;&\overline{\alpha}\text{ は解である。}\\(3)\;&\alpha+\alpha^2\text{ は純虚数である。}\\(4)\;&|\alpha|=\sqrt{3},\quad \alpha=1+\sqrt{2}i\\(5)\;&z=1\pm\sqrt{2}i,\quad -1\pm2\sqrt{2}i,\quad p=8,\quad q=-12\end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

考え方

共役の和・積の性質と実係数多項式への適用を示し,4解の相異性を確認する。解と係数の関係によってαの実部と絶対値を定め,因数分解から係数を求める。

解答

(1)
z1=x+yi, z2=u+vi (x,y,u,v は実数)z_1=x+yi,\ z_2=u+vi\ (x,y,u,v\text{ は実数}) とおく。このとき
z1‾+z2‾=(x−yi)+(u−vi)=(x+u)−(y+v)i=z1+z2‾. \overline{z_1}+\overline{z_2}=(x-yi)+(u-vi)=(x+u)-(y+v)i=\overline{z_1+z_2}.
また,z1z2=(xu−yv)+(xv+yu)iz_1z_2=(xu-yv)+(xv+yu)i より
z1‾ z2‾=(x−yi)(u−vi)=(xu−yv)−(xv+yu)i=z1z2‾. \overline{z_1}\,\overline{z_2}=(x-yi)(u-vi)=(xu-yv)-(xv+yu)i=\overline{z_1z_2}.
したがって,いずれの等式も成り立つ。

(2)
P(z)=z4+pz2+qz+27P(z)=z^4+pz^2+qz+27 とおく。P(α)=0P(\alpha)=0 の両辺の共役をとる。(1)の性質と,p,qp,q が実数であることから
0=P(α)‾=α‾ 4+pα‾ 2+qα‾+27=P(α‾). 0=\overline{P(\alpha)}=\overline{\alpha}^{\,4}+p\overline{\alpha}^{\,2}+q\overline{\alpha}+27=P(\overline{\alpha}).
よって,α‾\overline{\alpha} はこの4次方程式の解である。

(3)
α=a+bi (a>0, b>0)\alpha=a+bi\ (a>0,\ b>0) とおく。(2)と同じ議論を解 α2\alpha^2 にも用いると,α2‾=α‾ 2\overline{\alpha^2}=\overline{\alpha}^{\,2} も解である。
α\alpha と α2\alpha^2 の虚部はそれぞれ b>0, 2ab>0b>0,\ 2ab>0,その共役の虚部はそれぞれ −b<0, −2ab<0-b<0,\ -2ab<0 である。したがって,虚部が正の2解と負の2解との間で一致は起こらない。
もし α2=α\alpha^2=\alpha なら,α(α−1)=0\alpha(\alpha-1)=0 より α=0\alpha=0 または α=1\alpha=1 となるが,いずれも虚部が正という条件に反する。ゆえに α2≠α\alpha^2\ne\alpha であり,共役をとれば α‾ 2≠α‾\overline{\alpha}^{\,2}\ne\overline{\alpha} も従う。
以上より,α,α2,α‾,α‾ 2\alpha,\alpha^2,\overline{\alpha},\overline{\alpha}^{\,2} は相異なる4解である。P(z)P(z) は最高次の係数が1の4次式なので,因数定理から
P(z)=(z−α)(z−α2)(z−α‾)(z−α‾ 2). P(z)=(z-\alpha)(z-\alpha^2)(z-\overline{\alpha})(z-\overline{\alpha}^{\,2}).
z3z^3 の係数が0であることから,解と係数の関係により
α+α2+α‾+α‾ 2=0. \alpha+\alpha^2+\overline{\alpha}+\overline{\alpha}^{\,2}=0.
したがって,α+α2\alpha+\alpha^2 の実部は0である。一方,その虚部は
b+2ab=b(1+2a)>0 b+2ab=b(1+2a)>0
であるから,α+α2\alpha+\alpha^2 は純虚数である。

(4)
(3)の因数分解の定数項を比較すると
27=αα2α‾ α‾ 2=(αα‾)3=∣α∣6. 27=\alpha\alpha^2\overline{\alpha}\,\overline{\alpha}^{\,2}=(\alpha\overline{\alpha})^3=|\alpha|^6.
∣α∣>0|\alpha|>0 より,∣α∣=3|\alpha|=\sqrt{3} である。(3)で実部が0となる条件と,∣α∣2=3|\alpha|^2=3 から
a+a2−b2=0,a2+b2=3. a+a^2-b^2=0,\qquad a^2+b^2=3.
第1式より b2=a+a2b^2=a+a^2 なので,第2式に代入して
2a2+a−3=0,(a−1)(2a+3)=0. 2a^2+a-3=0,\qquad (a-1)(2a+3)=0.
a>0a>0 より a=1a=1。さらに b2=2b^2=2 および b>0b>0 より b=2b=\sqrt{2} である。したがって
∣α∣=3,α=1+2i. |\alpha|=\sqrt{3},\qquad \alpha=1+\sqrt{2}i.

(5)
α2=(1+2i)2=−1+22i \alpha^2=(1+\sqrt{2}i)^2=-1+2\sqrt{2}i
であるから,すべての解は
z=1+2i,1−2i,−1+22i,−1−22i. z=1+\sqrt{2}i,\quad 1-\sqrt{2}i,\quad -1+2\sqrt{2}i,\quad -1-2\sqrt{2}i.
共役な解を組にして因数分解すると
P(z)=((z−1)2+2)((z+1)2+8)=(z2−2z+3)(z2+2z+9)=z4+8z2−12z+27. \begin{aligned} P(z)&=((z-1)^2+2)((z+1)^2+8)\\ &=(z^2-2z+3)(z^2+2z+9)\\ &=z^4+8z^2-12z+27. \end{aligned}
元の式と係数を比較して,p=8, q=−12p=8,\ q=-12 を得る。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 剰余・因数定理
  • 解と係数の関係
  • 高次方程式

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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