東京科学大学/2023年度/前期

2東京科学大学 2023年 数学 第2問解答・解説

ベクトル極限数列

難易度必答 レベル 6/10 目安 20分編集部の評価

対象医学部医学科

1問題

東京科学大学2023年度第2問
xyzxyz 空間において、3点 (0, 0, 0), (1, 0, 0), (0, 1, 0)(0,\,0,\,0),\,(1,\,0,\,0),\,(0,\,1,\,0) を通る平面 π1\pi_{1} と、3点 (1, 0, 0), (0, 1, 0), (0, 0, 1)(1,\,0,\,0),\,(0,\,1,\,0),\,(0,\,0,\,1) を通る平面 π2\pi_{2} を考える。x0=1x_{0}=1、y0=2y_{0}=2、z0=−2z_{0}=-2 として、点 P0(x0, y0, z0)P_{0}(x_{0},\,y_{0},\,z_{0}) から始めて、次の手順で順に点 P1(x1, y1, z1), P2(x2, y2, z2), ⋯P_{1}(x_{1},\,y_{1},\,z_{1}),\ P_{2}(x_{2},\,y_{2},\,z_{2}),\ \cdots を決める。

・kk が偶数のとき、π1\pi_{1} 上の点で点 Pk(xk, yk, zk)P_{k}(x_{k},\,y_{k},\,z_{k}) からの距離が最小となるものを Pk+1(xk+1, yk+1, zk+1)P_{k+1}(x_{k+1},\,y_{k+1},\,z_{k+1}) とする。
・kk が奇数のとき、π2\pi_{2} 上の点で点 Pk(xk, yk, zk)P_{k}(x_{k},\,y_{k},\,z_{k}) からの距離が最小となるものを Pk+1(xk+1, yk+1, zk+1)P_{k+1}(x_{k+1},\,y_{k+1},\,z_{k+1}) とする。

このとき以下の各問いに答えよ。

(1) π2\pi_{2} に直交するベクトルのうち、長さが1で xx 成分が正のもの n2⃗\vec{n_{2}} を求めよ。

(2) xk+1, yk+1, zk+1x_{k+1},\,y_{k+1},\,z_{k+1} をそれぞれ xk, yk, zkx_{k},\,y_{k},\,z_{k} を用いて表せ。

(3) lim⁡k→∞xk\displaystyle\lim_{k\to\infty}x_{k}、lim⁡k→∞yk\displaystyle\lim_{k\to\infty}y_{k}、lim⁡k→∞zk\displaystyle\lim_{k\to\infty}z_{k} を求めよ。

出典:東京科学大学 2023年度 前期 数学 第2問

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    n2⃗=(13, 13, 13)\vec{n_{2}}=\left(\dfrac{1}{\sqrt{3}},\,\dfrac{1}{\sqrt{3}},\,\dfrac{1}{\sqrt{3}}\right)
  • (2)
    kk が偶数のとき xk+1=xk, yk+1=yk, zk+1=0x_{k+1}=x_{k},\ y_{k+1}=y_{k},\ z_{k+1}=0。kk が奇数のとき xk+1=2xk−yk−zk+13, yk+1=−xk+2yk−zk+13, zk+1=−xk−yk+2zk+13x_{k+1}=\dfrac{2x_{k}-y_{k}-z_{k}+1}{3},\ y_{k+1}=\dfrac{-x_{k}+2y_{k}-z_{k}+1}{3},\ z_{k+1}=\dfrac{-x_{k}-y_{k}+2z_{k}+1}{3}
  • (3)
    lim⁡xk=0, lim⁡yk=1, lim⁡zk=0\displaystyle\lim x_{k}=0,\ \lim y_{k}=1,\ \lim z_{k}=0

3解答

解答を見る途中式つきの解答

考え方

距離が最小の点は垂線の足(正射影)。π1\pi_{1} は z=0z=0、π2\pi_{2} は x+y+z=1x+y+z=1。π1\pi_{1} 上の点で x+y−1x+y-1 がどう変わるかを追うと、2回で 13\dfrac{1}{3} 倍になる。

解答

π1: z=0\pi_{1}:\ z=0、π2: x+y+z=1\pi_{2}:\ x+y+z=1。

(1) π2\pi_{2} の法線は (1, 1, 1)(1,\,1,\,1) の向きなので n2⃗=13(1, 1, 1)\vec{n_{2}}=\dfrac{1}{\sqrt{3}}(1,\,1,\,1)。

(2) 距離が最小の点は垂線の足。
kk が偶数:π1\pi_{1} への正射影で (xk, yk, 0)(x_{k},\,y_{k},\,0)。
kk が奇数:s=xk+yk+zk−13s=\dfrac{x_{k}+y_{k}+z_{k}-1}{3} として Pk+1=Pk−s(1, 1, 1)P_{k+1}=P_{k}-s(1,\,1,\,1)。すなわち
xk+1=2xk−yk−zk+13,yk+1=−xk+2yk−zk+13,zk+1=−xk−yk+2zk+13. x_{k+1}=\dfrac{2x_{k}-y_{k}-z_{k}+1}{3},\quad y_{k+1}=\dfrac{-x_{k}+2y_{k}-z_{k}+1}{3},\quad z_{k+1}=\dfrac{-x_{k}-y_{k}+2z_{k}+1}{3}.

(3) kk が奇数のとき PkP_{k} は π1\pi_{1} 上で zk=0z_{k}=0。uk=xk+yk−1u_{k}=x_{k}+y_{k}-1 とおくと、Pk+1=(xk−uk3, yk−uk3, −uk3)P_{k+1}=(x_{k}-\tfrac{u_{k}}{3},\,y_{k}-\tfrac{u_{k}}{3},\,-\tfrac{u_{k}}{3})、Pk+2=(xk−uk3, yk−uk3, 0)P_{k+2}=(x_{k}-\tfrac{u_{k}}{3},\,y_{k}-\tfrac{u_{k}}{3},\,0) で
uk+2=uk−2uk3=uk3. u_{k+2}=u_{k}-\dfrac{2u_{k}}{3}=\dfrac{u_{k}}{3}.
P1=(1, 2, 0)P_{1}=(1,\,2,\,0)、u1=2u_{1}=2 なので u2m+1=2(13)m→0u_{2m+1}=2\left(\dfrac{1}{3}\right)^{m}\to0、z2m=−u2m−13→0z_{2m}=-\dfrac{u_{2m-1}}{3}\to0。また xx、yy は2回ごとに u3\dfrac{u}{3} ずつ減るので
lim⁡xk=1−13∑m=0∞2(13)m=1−1=0,lim⁡yk=2−1=1. \displaystyle\lim x_{k}=1-\dfrac{1}{3}\sum_{m=0}^{\infty}2\left(\dfrac{1}{3}\right)^{m}=1-1=0,\qquad \lim y_{k}=2-1=1 .
よって lim⁡xk=0\displaystyle\lim x_{k}=0、lim⁡yk=1\lim y_{k}=1、lim⁡zk=0\lim z_{k}=0。(極限の点 (0, 1, 0)(0,\,1,\,0) は π1\pi_{1} と π2\pi_{2} の交線上にある。)

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 平面への正射影
  • 漸化式と無限等比級数

答えと解答は編集部が AI で作成したもので、大学が公表したものではありません。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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