山口大学/2023年度/前期

4山口大学 2023年 数学 第4問解答・解説

指数関数・対数関数三角関数微分・積分の考え極限微分法

1問題

山口大学2023年度第4問
π=3.1415⋯\pi=3.1415\cdots を円周率、e=2.7182⋯e=2.7182\cdots を自然対数の底とし、関数 f(x)=e−x+sin⁡x−1f(x)=e^{-x}+\sin x-1 を考える。このとき、次の問いに答えなさい。

(1) x>0x>0 のとき、次の不等式が成り立つことを示しなさい。ex(1−x+x22−x36)<1e^x\left(1-x+\frac{x^2}{2}-\frac{x^3}{6}\right)<1

(2) x>0x>0 のとき、次の不等式が成り立つことを示しなさい。sin⁡x>x−x36\sin x>x-\frac{x^3}{6} 必要ならば、θ>0\theta>0 のとき、不等式 ∣sin⁡θ∣<θ|\sin\theta|<\theta が成り立つことを用いてよい。

(3) 関数 f(x)f(x) は、区間 (π3,π2)\left(\frac{\pi}{3},\frac{\pi}{2}\right) において極大値をとることを示しなさい。

(4) 方程式 f(x)=0f(x)=0 は、区間 (0,π)(0,\pi) においてただ1つの実数解をもつことを示しなさい。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    不等式は成り立つ。
  • (2)
    不等式は成り立つ。
  • (3)
    fは区間(π/3, π/2)内で極大値をとる。
  • (4)
    f(x)=0は(0, π)にただ1つの実数解をもつ。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

まず、以後用いる不等式 et>1+t (t>0)e^t>1+t\ (t>0) を確認する。ϕ(t)=et−1−t\phi(t)=e^t-1-t とおくと、ϕ(0)=0\phi(0)=0、ϕ′(t)=et−1>0 (t>0)\phi'(t)=e^t-1>0\ (t>0) だから、ϕ(t)>0\phi(t)>0 である。
(1) H(x)=ex(1−x+x22−x36)H(x)=e^x\left(1-x+\frac{x^2}{2}-\frac{x^3}{6}\right) とおくと、
H′(x)=ex{1−x+x22−x36−1+x−x22}=−x3ex6<0(x>0). H'(x)=e^x\left\{1-x+\frac{x^2}{2}-\frac{x^3}{6}-1+x-\frac{x^2}{2}\right\} =-\frac{x^3e^x}{6}<0\quad(x>0).
したがって HH は x>0x>0 で減少し、H(0)=1H(0)=1 より H(x)<1H(x)<1。
(2) G(x)=sin⁡x−x+x36G(x)=\sin x-x+\frac{x^3}{6} とおく。問題文で与えられた不等式を θ=x/2>0\theta=x/2>0 に適用すると、
1−cos⁡x=2sin⁡2x2<2(x2)2=x22. 1-\cos x=2\sin^2\frac{x}{2}<2\left(\frac{x}{2}\right)^2=\frac{x^2}{2}.
よって G′(x)=cos⁡x−1+x22>0 (x>0)G'(x)=\cos x-1+\frac{x^2}{2}>0\ (x>0)。G(0)=0G(0)=0 だから G(x)>0 (x>0)G(x)>0\ (x>0)。
(3) π>3\pi>3 より π/3>1\pi/3>1 である。(上で示した不等式から) eπ/3>1+π/3>2e^{\pi/3}>1+\pi/3>2 なので e−π/3<1/2e^{-\pi/3}<1/2。π/3<x<π/2\pi/3<x<\pi/2 では e−x<1/2e^{-x}<1/2、また正弦の増加性から sin⁡x>sin⁡(π/3)=3/2>1/2\sin x>\sin(\pi/3)=\sqrt{3}/2>1/2 である。したがって
f′′(x)=e−x−sin⁡x<0(π3<x<π2). f''(x)=e^{-x}-\sin x<0\quad\left(\frac{\pi}{3}<x<\frac{\pi}{2}\right).
さらに f′(π/3)=1/2−e−π/3>0f'(\pi/3)=1/2-e^{-\pi/3}>0、f′(π/2)=−e−π/2<0f'(\pi/2)=-e^{-\pi/2}<0。ゆえに f′f' はこの範囲で連続であり、π/3<x1<x2<π/2\pi/3<x_1<x_2<\pi/2 なら f′(x1)>f′(x2)f'(x_1)>f'(x_2) となるので、この範囲内にただ1つ cc があり f′(c)=0f'(c)=0 となる。cc の前後で f′f' はそれぞれ正、負だから、ff は cc で極大値をとる。
(4) Q(x)=excos⁡xQ(x)=e^x\cos x とおくと、
f′(x)=e−x(Q(x)−1),Q′(x)=ex(cos⁡x−sin⁡x). f'(x)=e^{-x}\bigl(Q(x)-1\bigr),\qquad Q'(x)=e^x(\cos x-\sin x).
QQ は 0<x<π/40<x<\pi/4 で増加し、π/4<x<π\pi/4<x<\pi で減少する。また eπ/4>1+π/4>7/4>2e^{\pi/4}>1+\pi/4>7/4>\sqrt2(π>3\pi>3、49/16>249/16>2)より Q(π/4)=eπ/4/2>1Q(\pi/4)=e^{\pi/4}/\sqrt2>1、一方 Q(0)=1Q(0)=1、Q(π/2)=0Q(\pi/2)=0。したがって Q(x)=1Q(x)=1 となる点 α\alpha は π/4<α<π/2\pi/4<\alpha<\pi/2 の範囲にただ1つであり、Q(x)>1 (0<x<α)Q(x)>1\ (0<x<\alpha)、Q(x)<1 (α<x<π)Q(x)<1\ (\alpha<x<\pi) である。ゆえに f′(x)>0 (0<x<α)f'(x)>0\ (0<x<\alpha)、f′(x)<0 (α<x<π)f'(x)<0\ (\alpha<x<\pi)。f(0)=0f(0)=0 なので f(α)>0f(\alpha)>0、また f(π)=e−π−1<0f(\pi)=e^{-\pi}-1<0。連続性と中間値の定理により α<x<π\alpha<x<\pi の範囲に解が少なくとも1つあり、この範囲では x1<x2x_1<x_2 なら f(x1)>f(x2)f(x_1)>f(x_2) となるので解はただ1つである。さらに 0<x≦α0<x\leqq\alpha では f(x)>0f(x)>0 だから、これが 0<x<π0<x<\pi の範囲全体でただ1つの解である。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 等式・不等式の証明
  • 指数関数のグラフ・増減
  • 一般角と弧度法
  • 半角の公式
  • 導関数と増減
  • 極大・極小
  • 関数の連続性
  • 積の微分
  • 三角関数の微分
  • 指数・対数関数の微分
  • 第二次導関数

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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