滋賀医科大学/2022年度/前期

1滋賀医科大学 2022年 数学 第1問解答・解説

数列極限

1問題

滋賀医科大学2022年度第1問
実数 a,b,ra,b,r について、rr が aa と bb の間にあるとは、a<r<ba<r<b または b<r<ab<r<a が成り立つことである。したがって a=ba=b のときは、aa と bb の間にある実数はない。
I. tt を0と1の間にある実数とする。数列 {an}\{a_{n}\} は初項 a1=0a_{1}=0 であり、bn=an+1−anb_{n}=a_{n+1}-a_{n} で定まる階差数列 {bn}\{b_{n}\} は初項 b1=1b_{1}=1、公比 −t-t の等比数列となっている。
(1) an+2a_{n+2} は ana_{n} と an+1a_{n+1} の間にあることを示せ。
(2) lim⁡n→∞an\displaystyle \lim_{n\to\infty}a_{n} を求めよ。
(3) 0と1の間にある実数 rr と3以上の奇数 nn に対して、an=ra_{n}=r となるような tt がただ1つ存在することを示せ。
II. すべての nn に対して cn+2c_{n+2} が cnc_{n} と cn+1c_{n+1} の間にあるような数列 {cn}\{c_{n}\} で、収束しない例を1つ作れ。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (I(1)) an+2=an+(1−t)bna_{n+2}=a_n+(1-t)b_n であり、0<1−t<10<1-t<1 より an+2a_{n+2} は ana_n と an+1a_{n+1} の間にある。
    (I(2)) lim⁡n→∞an=11+t\displaystyle\lim_{n\to\infty}a_n=\dfrac{1}{1+t}。
    (I(3)) 0<r<10<r<1 と各奇数 n≧3n\geqq3 に対し、an=ra_n=r となる tt はただ 1 つ存在する。
    (II) c2k+1=k4(k+1)c_{2k+1}=\dfrac{k}{4(k+1)}、c2k+2=34+14(k+1)c_{2k+2}=\dfrac{3}{4}+\dfrac{1}{4(k+1)}(k=0, 1, 2, ⋯k=0,\,1,\,2,\,\cdots)とすれば条件を満たし、収束しない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

I. 階差数列は初項 11、公比 −t-t の等比数列だから
bn=(−t)n−1. b_n=(-t)^{n-1}.
したがって、初項から第nn項までの和を用いると
an=∑k=1n−1bk=1−(−t)n−11+t(n≧1). a_n=\sum_{k=1}^{n-1}b_k=\frac{1-(-t)^{n-1}}{1+t}\qquad(n\geqq1).

(1) bn+1=−tbnb_{n+1}=-tb_n、an+1=an+bna_{n+1}=a_n+b_n であるから
an+2=an+bn+bn+1=an+(1−t)bn. a_{n+2}=a_n+b_n+b_{n+1}=a_n+(1-t)b_n.
ここで bn≠0b_n\ne0 かつ 0<1−t<10<1-t<1 である。bn>0b_n>0 なら
an<an+(1−t)bn<an+bn=an+1, a_n<a_n+(1-t)b_n<a_n+b_n=a_{n+1},
また bn<0b_n<0 なら
an+1=an+bn<an+(1−t)bn<an. a_{n+1}=a_n+b_n<a_n+(1-t)b_n<a_n.
いずれの場合も an+2a_{n+2} は ana_n と an+1a_{n+1} の間にある。

(2) 0<t<10<t<1 より (−t)n−1→0(-t)^{n-1}\to0 であるから
lim⁡n→∞an=lim⁡n→∞1−(−t)n−11+t=11+t. \lim_{n\to\infty}a_n =\lim_{n\to\infty}\frac{1-(-t)^{n-1}}{1+t} =\frac{1}{1+t}.

(3) n≧3n\geqq3 を奇数とし、m=n−1m=n-1 とおくと、mm は2以上の偶数である。(1)で得た一般項から
an=1−tm1+t(0<t<1). a_n=\frac{1-t^m}{1+t}\qquad(0<t<1).
F(t)=1−tm1+tF(t)=\frac{1-t^m}{1+t} とおく。FF は 0≦t≦10\leqq t\leqq1 で連続であり、F(0)=1, F(1)=0F(0)=1,\ F(1)=0 だから、中間値の性質により、0<r<10<r<1 を満たす各 rr に対して F(t)=rF(t)=r となる tt が 0<t<10<t<1 の範囲に少なくとも1つ存在する。さらに 0<x<y<10<x<y<1 なら
F(x)−F(y)=(y−x)+(ym−xm)+xy(ym−1−xm−1)(1+x)(1+y)>0. F(x)-F(y) =\frac{(y-x)+(y^m-x^m)+xy(y^{m-1}-x^{m-1})}{(1+x)(1+y)}>0.
よって FF は 0<t<10<t<1 で減少する。したがって F(t)=rF(t)=r となる tt はただ1つであり、an=ra_n=r となる tt もただ1つ存在する。

II. k=0,1,2,…k=0,1,2,\ldots に対し
c2k+1=k4(k+1),c2k+2=34+14(k+1) c_{2k+1}=\frac{k}{4(k+1)},\qquad c_{2k+2}=\frac34+\frac{1}{4(k+1)}
と定める。xk=c2k+1, yk=c2k+2x_k=c_{2k+1},\ y_k=c_{2k+2} とおくと、xk<xk+1<ykx_k<x_{k+1}<y_k であるから、奇数 n=2k+1n=2k+1 のとき cn+2=xk+1c_{n+2}=x_{k+1} は cn=xkc_n=x_k と cn+1=ykc_{n+1}=y_k の間にある。また、xk+1<yk+1<ykx_{k+1}<y_{k+1}<y_k であるから、偶数 n=2k+2n=2k+2 のとき cn+2=yk+1c_{n+2}=y_{k+1} は cn=ykc_n=y_k と cn+1=xk+1c_{n+1}=x_{k+1} の間にある。よってすべての nn について条件を満たす。一方、
lim⁡k→∞c2k+1=14,lim⁡k→∞c2k+2=34. \lim_{k\to\infty}c_{2k+1}=\frac14,\qquad \lim_{k\to\infty}c_{2k+2}=\frac34.
奇数番目と偶数番目の項の極限が異なるため、数列 {cn}\{c_n\} は収束しない。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 等比数列の一般項と和
  • 総和記号と数列の和
  • 数列の極限
  • 関数の連続性

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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