高知大学/2026年度/前期

3高知大学 2026年 数学 第3問解答・解説

微分・積分の考え微分法極限

1問題

高知大学2026年度第3問
a,ba,b を実数とし、実数 xx に対して、
f(x)=∣89−x∣,g(x)=ax3+x2+b2x2+3,h(x)=f(g(x)) f(x)=\left|\frac{8}{9}-x\right|,\qquad g(x)=\frac{ax^3+x^2+b}{2x^2+3},\qquad h(x)=f(g(x))
とおく。このとき、次の問いに答えよ。(100点)

(1) y=f(x)y=f(x) のグラフをかけ。

(2) g(1)=1, g′(1)=0g(1)=1,\ g'(1)=0 のとき、aa と bb の値を求めよ。ただし、g′(1)g'(1) は g(x)g(x) の x=1x=1 における微分係数を表す。

(3) (2)のとき、h(x)h(x) の −1≦x≦32-1\leqq x\leqq\frac{3}{2} の範囲における最大値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) y=f(x)=∣x−89∣ のグラフは頂点 (89,0) のV字形(x≦89でy=89−x, x≧89でy=x−89)(2) a=23,b=103(3) 最大値 29 (x=0 のとき)(1)\ y=f(x)=\left|x-\dfrac{8}{9}\right|\ \text{のグラフは頂点}\ \left(\dfrac{8}{9},0\right)\ \text{のV字形(}x\leqq \dfrac{8}{9}\text{で}y=\dfrac{8}{9}-x,\ x\geqq \dfrac{8}{9}\text{で}y=x-\dfrac{8}{9}\text{)}\\[4pt](2)\ a=\dfrac{2}{3},\quad b=\dfrac{10}{3}\\[4pt](3)\ \text{最大値}\ \dfrac{2}{9}\ (x=0\ \text{のとき})

3解答

解答を見る途中式つきの解答

考え方

(1)は絶対値関数の平行移動として直接グラフを描く。(2)は商の微分でg'(x)を作り、g(1)=1とg'(1)=0の2条件から連立してa,bを決定する。(3)は(2)の値を代入したg(x)の導関数を因数分解して符号を調べ、g(x)がV字形関数fとの合成に対して区間の端点・極値点でのみ|8/9-g(x)|が最大になりうることを用いて、4つの候補点の値を比較して最大値を確定する。

解答

(1)   f(x)=∣89−x∣\left|\dfrac{8}{9}-x\right|=∣x−89∣\left|x-\dfrac{8}{9}\right| であるから,y=f(x)y=f(x) は y=∣x∣y=|x| のグラフを xx 軸方向に 89\dfrac{8}{9} だけ平行移動したものである。すなわち
f(x)={89−x(x≦89)x−89(x≧89) f(x)= \begin{cases} \dfrac{8}{9}-x & \left(x\leqq \dfrac{8}{9}\right)\\[4pt] x-\dfrac{8}{9} & \left(x\geqq \dfrac{8}{9}\right) \end{cases}
であり,グラフは頂点 (89,0)\left(\dfrac{8}{9},0\right),yy 切片 (0,89)\left(0,\dfrac{8}{9}\right) をもち,x≦89x\leqq \dfrac{8}{9} の部分は傾き −1-1,x≧89x\geqq \dfrac{8}{9} の部分は傾き 11 の半直線からなる,頂点が下に向いたV字形である。

(2)   g(x)=ax3+x2+b2x2+3g(x)=\dfrac{ax^3+x^2+b}{2x^2+3} とおく。分母を D(x)=2x2+3D(x)=2x^2+3,分子を N(x)=ax3+x2+bN(x)=ax^3+x^2+b とすると,D(x)>0D(x)>0 であるから
g′(x)=N′(x)D(x)−N(x)D′(x)D(x)2,N′(x)=3ax2+2x,  D′(x)=4x. g'(x)=\frac{N'(x)D(x)-N(x)D'(x)}{D(x)^2},\qquad N'(x)=3ax^2+2x,\ \ D'(x)=4x .
まず g(1)=1g(1)=1 より
N(1)=D(1)=2+3=5,すなわちa+1+b=5 より a+b=4.(i) N(1)=D(1)=2+3=5,\qquad \text{すなわち}\quad a+1+b=5\ \quad\text{より}\quad\ a+b=4. \tag{i}
次に x=1x=1 における g′(1)=0g'(1)=0 は N′(1)D(1)−N(1)D′(1)=0N'(1)D(1)-N(1)D'(1)=0 と同値(D(1)2≠0D(1)^2\neq0)であり,N′(1)=3a+2N'(1)=3a+2,D′(1)=4D'(1)=4,N(1)=5N(1)=5,D(1)=5D(1)=5 を用いると
(3a+2)⋅5−5⋅4=0 より 15a+10−20=0 より 15a=10 より a=23. (3a+2)\cdot 5-5\cdot 4=0 \ \quad\text{より}\quad\ 15a+10-20=0 \ \quad\text{より}\quad\ 15a=10 \ \quad\text{より}\quad\ a=\frac{2}{3}.
これを (i) に代入して
b=4−a=4−23=103. b=4-a=4-\frac{2}{3}=\frac{10}{3}.
したがって
a=23,b=103 \boxed{a=\frac{2}{3},\quad b=\frac{10}{3}}
である。(N′(1)=3⋅23+2=4=D′(1)N'(1)=3\cdot\tfrac23+2=4=D'(1) より N′(1)D(1)−N(1)D′(1)=4⋅5−5⋅4=0N'(1)D(1)-N(1)D'(1)=4\cdot5-5\cdot4=0,よって g′(1)=0g'(1)=0。条件を満たす。)

(3)   (2) の値を代入すると
g(x)=23x3+x2+1032x2+3=2x3+3x2+106x2+9 g(x)=\dfrac{\tfrac23x^3+x^2+\tfrac{10}{3}}{2x^2+3}=\dfrac{2x^3+3x^2+10}{6x^2+9}
(分子・分母をともに3倍しても値は変わらない)。以下ではこの表示を用いる。N(x)=2x3+3x2+10N(x)=2x^3+3x^2+10,D(x)=6x2+9D(x)=6x^2+9 とおくと N′(x)=6x2+6xN'(x)=6x^2+6x,D′(x)=12xD'(x)=12x であり,
N′(x)D(x)−N(x)D′(x)=(6x2+6x)(6x2+9)−(2x3+3x2+10)(12x). N'(x)D(x)-N(x)D'(x)=(6x^2+6x)(6x^2+9)-(2x^3+3x^2+10)(12x).
展開すると
(6x2+6x)(6x2+9)=36x4+36x3+54x2+54x, (6x^2+6x)(6x^2+9)=36x^4+36x^3+54x^2+54x,
(2x3+3x2+10)(12x)=24x4+36x3+120x, (2x^3+3x^2+10)(12x)=24x^4+36x^3+120x,
であるから,差をとって
N′(x)D(x)−N(x)D′(x)=12x4+54x2−66x=6x(2x3+9x−11). N'(x)D(x)-N(x)D'(x)=12x^4+54x^2-66x=6x\left(2x^3+9x-11\right).
ここで 2x3+9x−112x^3+9x-11 は x=1x=1 を代入すると 2+9−11=02+9-11=0 となるので (x−1)(x-1) を因数にもち,
2x3+9x−11=(x−1)(2x2+2x+11) 2x^3+9x-11=(x-1)(2x^2+2x+11)
と因数分解できる(実際に展開して確認できる)。2x2+2x+112x^2+2x+11 の判別式は 22−4⋅2⋅11=4−88=−84<02^2-4\cdot2\cdot11=4-88=-84<0 で係数 2>02>0 だから,すべての実数 xx で 2x2+2x+11>02x^2+2x+11>0 である。したがって
g′(x)=6x(x−1)(2x2+2x+11)D(x)2 g'(x)=\frac{6x(x-1)(2x^2+2x+11)}{D(x)^2}
の符号は D(x)2>0D(x)^2>0,2x2+2x+11>02x^2+2x+11>0 より x(x−1)x(x-1) の符号と一致する。よって
−1≦x<0 で g′(x)>0,0<x<1 で g′(x)<0,1<x≦32 で g′(x)>0 -1\leqq x<0\ \text{で}\ g'(x)>0,\qquad 0<x<1\ \text{で}\ g'(x)<0,\qquad 1<x\leqq \frac32\ \text{で}\ g'(x)>0
であり,gg は −1≦x≦0-1\leqq x\leqq0 で単調増加,0≦x≦10\leqq x\leqq1 で単調減少,1≦x≦321\leqq x\leqq\dfrac32 で単調増加である(x=0x=0 で極大,x=1x=1 で極小)。各点の値を計算すると
g(−1)=−2+3+106+9=1115,g(0)=109,g(1)=1,g ⁣(32)=2⋅278+3⋅94+106⋅94+9=472452=4745. g(-1)=\frac{-2+3+10}{6+9}=\frac{11}{15},\qquad g(0)=\frac{10}{9},\qquad g(1)=1,\qquad g\!\left(\frac32\right)=\frac{2\cdot\frac{27}{8}+3\cdot\frac94+10}{6\cdot\frac94+9}=\frac{\frac{47}{2}}{\frac{45}{2}}=\frac{47}{45}.
h(x)=f(g(x))=∣89−g(x)∣h(x)=f(g(x))=\left|\dfrac89-g(x)\right| であり,f(u)=∣89−u∣f(u)=\left|\dfrac89-u\right| は u=89u=\dfrac89 を境に減少から増加へ移るV字形の関数である。gg が −1≦x≦0-1\leqq x\leqq0,0≦x≦10\leqq x\leqq1,1≦x≦321\leqq x\leqq\frac32 の各区間で単調であるから,各区間上で u=g(x)u=g(x) は単調に動き,これに伴い h(x)=∣8/9−u∣h(x)=|8/9-u| は uu が 8/98/9 を通過する点で最小(00)となるだけで,区間内部で最大にはならない。したがって各単調区間における hh の最大値は,その区間の両端(すなわち x=−1,0,1,32x=-1,0,1,\frac32)のいずれかで実現され,−1≦x≦32-1\leqq x\leqq\frac32 の範囲全体での最大値もこの4点のいずれかで実現される。それぞれの点で
h(−1)=∣89−1115∣=∣4045−3345∣=745, h(-1)=\left|\frac89-\frac{11}{15}\right|=\left|\frac{40}{45}-\frac{33}{45}\right|=\frac{7}{45},
h(0)=∣89−109∣=29=1045, h(0)=\left|\frac89-\frac{10}{9}\right|=\frac{2}{9}=\frac{10}{45},
h(1)=∣89−1∣=19=545, h(1)=\left|\frac89-1\right|=\frac19=\frac{5}{45},
h ⁣(32)=∣89−4745∣=∣4045−4745∣=745. h\!\left(\frac32\right)=\left|\frac89-\frac{47}{45}\right|=\left|\frac{40}{45}-\frac{47}{45}\right|=\frac{7}{45}.
これらを比較すると最大は h(0)=29h(0)=\dfrac{2}{9} であるから,求める最大値は
29(x=0 のとき) \boxed{\dfrac{2}{9}}\quad(x=0\ \text{のとき})
である。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 微分係数と導関数
  • 商の微分
  • 導関数と増減
  • 合成関数と逆関数

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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