浜松医科大学/2022年度/前期

4浜松医科大学 2022年 数学 第4問解答・解説

場合の数と確率数列

1問題

浜松医科大学2022年度第4問
表面と裏面が出る確率がそれぞれ 12\dfrac{1}{2} であるコインを投げる試行を繰り返し、同じ面が3回連続して出た時点で試行を終了する。nn 回投げ終えた段階で試行が終了する確率 pnp_n を求めよ。
この問題に対する右の答案Aについて以下の問いに答えよ。
(1) もし答案Aに誤りがあれば誤りを指摘し、その理由を述べよ。ただし、すでに指摘してある誤った結論から論理的に導き出された結論を誤りとして指摘する必要はない。誤りがないときは「誤りなし」と答えよ。
(2) 答案Aで導かれた pnp_n と正解の pnp_n とで値が異なるとき、値が異なる最小の nn を求め、その nn に対する正解の pnp_n の値を答えよ。そのような nn がないときは「すべて一致する」と答えよ。答案A
自然数 nn に対して、コインを nn 回投げ終えた段階で、その後最短で試行が終了するために必要な回数が kk 回 (k≧0)(k\geqq0) である確率を pn(k)p_n(k) とする。このとき、kk は 0,1,20,1,2 のいずれかであるから、確率の総和はpn(0)+pn(1)+pn(2)=1p_n(0)+p_n(1)+p_n(2)=1である。また、pn(0)=pn,pn+1(0)=12pn(1),pn+2(0)=14pn(2)p_n(0)=p_n,\qquad p_{n+1}(0)=\dfrac{1}{2}p_n(1),\qquad p_{n+2}(0)=\dfrac{1}{4}p_n(2)であるから漸化式pn+2pn+1+4pn+2=1(n≧1)p_n+2p_{n+1}+4p_{n+2}=1\qquad(n\geqq1)を得る。ここで、17+27+47=1\dfrac{1}{7}+\dfrac{2}{7}+\dfrac{4}{7}=1 なので、qn=2n(pn−17)q_n=2^n\left(p_n-\dfrac{1}{7}\right) とすればqn+qn+1+qn+2=0q_n+q_{n+1}+q_{n+2}=0である。よって n≧4n\geqq4 に対してqn=−qn−1−qn−2=(qn−2+qn−3)−qn−2=qn−3q_n=-q_{n-1}-q_{n-2}=(q_{n-2}+q_{n-3})-q_{n-2}=q_{n-3}が成立する。以上より、Q(n)={q1(nを3で割ったときの余りが1のとき),q2(nを3で割ったときの余りが2のとき),q3(nが3で割り切れるとき)Q(n)=\begin{cases}q_1 & (n\text{を3で割ったときの余りが1のとき}),\\q_2 & (n\text{を3で割ったときの余りが2のとき}),\\q_3 & (n\text{が3で割り切れるとき})\end{cases}とすれば求める確率はpn=qn2n+17=Q(n)2n+17(n≧4)p_n=\dfrac{q_n}{2^n}+\dfrac{1}{7}=\dfrac{Q(n)}{2^n}+\dfrac{1}{7}\qquad(n\geqq4)である。また、最初の2項は定義より p1=p2=0p_1=p_2=0 であり、pnp_n の漸化式で n=1n=1 とすれば p1+2p2+4p3=1p_1+2p_2+4p_3=1 であるから p3=14p_3=\dfrac{1}{4} である。さらにq1=−27,q2=−47,q3=67q_1=-\dfrac{2}{7},\qquad q_2=-\dfrac{4}{7},\qquad q_3=\dfrac{6}{7}である。したがってp1=p2=0,p3=14,pn=Q(n)2n+17(n≧4)p_1=p_2=0,\qquad p_3=\dfrac{1}{4},\qquad p_n=\dfrac{Q(n)}{2^n}+\dfrac{1}{7}\qquad(n\geqq4)となる。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    pn(0)+pn(1)+pn(2)=1p_n(0)+p_n(1)+p_n(2)=1 は誤り(T<nT<n の経路が欠落)。
  • (2)
    n=6, p6=332\boxed{n=6,\ p_6=\dfrac{3}{32}}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

答案Aの規格化の誤りを調べるため、試行がまだ終了しておらず、最後の連続面の長さが1である確率を unu_n、長さが2である確率を vnv_n とする。u1=1,v1=0u_1=1, v_1=0 であり、
un+1=un+vn2,vn+1=un2,pn+1=vn2. u_{n+1}=\frac{u_n+v_n}{2},\qquad v_{n+1}=\frac{u_n}{2},\qquad p_{n+1}=\frac{v_n}{2}.
最後の連続面が1個の状態から同じ面が出ると長さ2、違う面が出ると長さ1となる。長さ2の状態から同じ面が出るとその時点で終了し、違う面なら長さ1に戻る。

これより
(u1,v1)=(1,0), (u2,v2)=(12,12), (u3,v3)=(12,14), (u_1,v_1)=(1,0),\ (u_2,v_2)=\left(\frac12,\frac12\right),\ (u_3,v_3)=\left(\frac12,\frac14\right),
(u4,v4)=(38,14),(u5,v5)=(516,316). (u_4,v_4)=\left(\frac38,\frac14\right),\qquad (u_5,v_5)=\left(\frac5{16},\frac3{16}\right).
従って正しい確率は
p1=p2=0,p3=14,p4=18,p5=18,p6=332. p_1=p_2=0,\quad p_3=\frac14,\quad p_4=\frac18,\quad p_5=\frac18,\quad p_6=\frac3{32}.

答案Aの pn(k)p_n(k) は、nn 回までに既に終了した経路(終了時刻が nn より前)をどの分類にも含めていない。一方で pn(0)=pnp_n(0)=p_n としている。例えば n=4n=4 では、確率 1/41/4 で既に3回目に終了しているため
p4(0)+p4(1)+p4(2)=P(T≧4)=1−P(T=3)=34≠1. p_4(0)+p_4(1)+p_4(2)=P(T\geqq4)=1-P(T=3)=\frac34\ne1.
このため答案Aの漸化式は一般には導けない。

答案Aの式では q6=q3=6/7q_6=q_3=6/7 となるから、
p6(A)=17+q626=17+67⋅64=532. p_6^{(A)}=\frac17+\frac{q_6}{2^6}=\frac17+\frac{6}{7\cdot64}=\frac5{32}.
n=1,2,3,4,5n=1,2,3,4,5 では答案Aの値 0,0,1/4,1/8,1/80,0,1/4,1/8,1/8 は正解と一致するが、n=6n=6 では 5/32≠3/325/32\ne3/32。したがって、値が異なる最小の nn は
6,p6=332. \boxed{6},\qquad \boxed{p_6=\frac3{32}}.

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 停止時刻と生存確率の区別
  • 末尾の連続回数による状態分類
  • 独立なコイン投げによる状態遷移
  • 答案候補の最小反例照合

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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