福井大学/2025年度

5福井大学 2025年 数学 第5問解答・解説

場合の数と確率統計的な推測

1問題

福井大学2025年度第5問
同じ大きさの玉が多数個入った袋がある。袋の中に入っている玉の数は60%が赤玉で、残りはすべて白玉である。この袋から玉を1個取り出してもとに戻すことをnn回続けて行うとき、以下の問いに答えよ。なお、(2)、(3)については問題冊子にある正規分布表を利用せよ。

(1) 取り出された赤玉1個について賞金100円を受け取るゲームを行う。n=3n=3であり、このゲームの参加料が200円であるとき、ゲームに参加することは得であるといえるか。期待値を用いて答えよ。

(2) n=600n=600とし、赤玉の出る回数をXXとする。XXが339以下の値をとる確率を求めよ。ただし、結果は小数第3位を四捨五入して小数第2位までの数値で表せ。

(3) 袋の中に入っている赤玉の割合が60%であるかどうかを調べるために、この袋から玉を1個取り出してもとに戻すことを1350回続けて行ったところ、赤玉が844回出た。この袋の中に入っている赤玉の割合は60%ではないと判断してよいか。有意水準5%で検定せよ。
正規分布表。上に標準正規分布の曲線の図があり、縦軸y、横軸z、原点O、O から u までの曲線の下が縦線で塗られている。「次の表は、標準正規分布の正規分布曲線における右図の縦線部分の面積の値をまとめたものである。」とあり、その下の表は、行が u の小数第1位まで(0.0〜3.0)、列が小数第2位(0.00〜0.09)で、値を小数第4位まで示す(例:u=1.00 で 0.3413、u=1.96 で 0.4750、u=3.09 で 0.4990)。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  E(賞金)=3⋅0.6⋅100=180円,E(収支)=180−200=−20円; 得ではない.(2)  P(X≦339)≒0.0436≒0.04.(3)  z=844−81018≒1.89<1.96; 5%両側検定では棄却しない.\begin{aligned}(1)\;&E(\text{賞金})=3\cdot0.6\cdot100=180\text{円},\quad E(\text{収支})=180-200=-20\text{円};\ \text{得ではない}.\\(2)\;&P(X\leqq339)\fallingdotseq0.0436\fallingdotseq\boxed{0.04}.\\(3)\;&z=\dfrac{844-810}{18}\fallingdotseq1.89<1.96;\ \text{5\%両側検定では棄却しない}.\end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

(1) 赤玉の個数を YY とすると、Y∼B(3,0.6)Y\sim\mathrm{B}(3,0.6) であり、E(Y)=3⋅0.6=1.8E(Y)=3\cdot0.6=1.8 である。賞金の期待値は 100E(Y)=180100E(Y)=180 円だから、参加料を差し引いた期待収支は 180−200=−20180-200=-20 円となる。期待値に基づけば参加は得ではない。
(2) X∼B(600,0.6)X\sim\mathrm{B}(600,0.6) の平均と標準偏差は μ=600⋅0.6=360\mu=600\cdot0.6=360、σ=600⋅0.6⋅0.4=12\sigma=\sqrt{600\cdot0.6\cdot0.4}=12 である。正規近似に連続補正を用いると、
P(X≦339)≒P ⁣(Z≦339.5−36012)=P(Z≦−1.7083⋯ )≒P(Z≦−1.71). P(X\leqq339)\fallingdotseq P\!\left(Z\leqq\dfrac{339.5-360}{12}\right)=P(Z\leqq-1.7083\cdots)\fallingdotseq P(Z\leqq-1.71).
付属表より P(0≦Z≦1.71)=0.4564P(0\leqq Z\leqq1.71)=0.4564 なので、P(Z≦−1.71)=0.5−0.4564=0.0436P(Z\leqq-1.71)=0.5-0.4564=0.0436。小数第3位を四捨五入して小数第2位まで表すと 0.040.04 である。
(3) 赤玉の割合を pp とし、H0:p=0.6H_0:p=0.6、H1:p≠0.6H_1:p\ne0.6 とする。帰無仮説の下では X∼B(1350,0.6)X\sim\mathrm{B}(1350,0.6)、平均は 810810、標準偏差は 1350⋅0.6⋅0.4=18\sqrt{1350\cdot0.6\cdot0.4}=18 である。観測値 844844 を標準化すると
z=844−81018=1.888⋯≒1.89. z=\dfrac{844-810}{18}=1.888\cdots\fallingdotseq1.89.
表の P(0≦Z≦1.89)=0.4706P(0\leqq Z\leqq1.89)=0.4706 より、両側p値の正規近似は 2(0.5−0.4706)=0.0588>0.052(0.5-0.4706)=0.0588>0.05 である(臨界値で見ても ∣z∣=1.89<1.96|z|=1.89<1.96)。したがって有意水準5%では H0H_0 を棄却できず、赤玉の割合が60%ではないと判断する根拠はない。ただし、棄却できないことは割合が60%であるとの証明ではない。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 期待値
  • 二項分布
  • 正規分布
  • 正規分布による仮説検定
  • 仮説検定の考え方

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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