東京慈恵会医科大学/2023年度/前期

2東京慈恵会医科大学 2023年 数学 第2問解答・解説

微分法積分法極限数列図形と方程式指数関数・対数関数

1問題

東京慈恵会医科大学2023年度第2問
nn を自然数、aa を正の定数とする。関数 f(x)f(x) は等式
f(x)=x+1n∫0xf(t) dt f(x)=x+\frac{1}{n}\int_{0}^{x}f(t)\,dt
をみたし、関数 g(x)g(x) は
g(x)=ae−xn+a g(x)=ae^{-\frac{x}{n}}+a
とする。2つの曲線 y=f(x)y=f(x) と y=g(x)y=g(x) はある1点を共有し、その点における2つの曲線の接線が直交するとき、次の問いに答えよ。ただし、ee は自然対数の底とする。
(1) h(x)=e−xnf(x)h(x)=e^{-\frac{x}{n}}f(x) とおくとき、導関数 h′(x)h'(x) と h(x)h(x) を求めよ。
(2) aa を nn を用いて表せ。
(3) 2つの曲線 y=f(x),y=g(x)y=f(x), y=g(x) と yy 軸で囲まれた部分の面積を SnS_n とするとき、極限値 lim⁡n→∞S1+S2+⋯+Snn3\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{S_1+S_2+\cdots+S_n}{n^3} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    h′(x)=e(−x/n),h(x)=n(1−e(−x/n));f(x)=n(e(x/n)−1)。h'(x)=e^{(-x/n)}, h(x)=n(1-e^{(-x/n)}); f(x)=n(e^{(x/n)}-1)。
  • (2)
    a=n。a=n。
  • (3)
    lim⁡n→∞S1+S2+⋯+Snn3=23(1+log⁡(1+2)−2)\lim_{n\to\infty}\frac{S_1+S_2+\cdots+S_n}{n^3}=\frac23\left(1+\log(1+\sqrt2)-\sqrt2\right).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

nn は自然数、a>0a>0 であり、
f(x)=x+1n∫0xf(t) dt,g(x)=ae−x/n+a f(x)=x+\frac1n\int_0^x f(t)\,dt,\qquad g(x)=ae^{-x/n}+a
とする。

(1) h′(x)h'(x) と h(x)h(x)

まず f(0)=0f(0)=0 である。積分の微分より
f′(x)=1+f(x)n. f'(x)=1+\frac{f(x)}n.
h(x)=e−x/nf(x)h(x)=e^{-x/n}f(x) とおけば、積の微分を用いて
h′(x)=e−x/n(f′(x)−f(x)n)=e−x/n. h'(x)=e^{-x/n}\left(f'(x)-\frac{f(x)}n\right)=e^{-x/n}.
さらに h(0)=0h(0)=0 なので、これを積分して
h′(x)=e−x/n,h(x)=n(1−e−x/n). \boxed{h'(x)=e^{-x/n}},\qquad \boxed{h(x)=n\left(1-e^{-x/n}\right)}.
したがって
f(x)=n(ex/n−1),f′(x)=ex/n. f(x)=n\left(e^{x/n}-1\right),\qquad f'(x)=e^{x/n}.

(2) aa の値

共通点における接線の傾きの積は
f′(x)g′(x)=ex/n(−ane−x/n)=−an. f'(x)g'(x) =e^{x/n}\left(-\frac an e^{-x/n}\right) =-\frac an.
接線が直交する必要十分条件は傾きの積が −1-1 となることであるから、
−an=−1,a=n. -\frac an=-1,\qquad\boxed{a=n}.
このとき共通点の存在も確認できる。u=ex/n>0u=e^{x/n}>0 とおいて f(x)=g(x)f(x)=g(x) とすると
n(u−1)=n(1u+1)すなわちu2−2u−1=0. n(u-1)=n\left(\frac1u+1\right) \quad\text{すなわち}\quad u^2-2u-1=0.
正の解は u=1+2u=1+\sqrt2 だけなので、共通点はただ1つで、
X=nlog⁡(1+2) X=n\log(1+\sqrt2)
を xx 座標にもつ。

(3) 面積と極限

U=1+2U=1+\sqrt2 とする。0≦x≦X0\leqq x\leqq X では 1≦u=ex/n≦U1\leqq u=e^{x/n}\leqq U である。u−1/uu-1/u は u>0u>0 で増加し、U−1/U=2U-1/U=2 だから、
g(x)−f(x)=n(2+1u−u)≧0. g(x)-f(x)=n\left(2+\frac1u-u\right)\geqq0.
従って求める面積は
Sn=∫0X(g(x)−f(x)) dx=∫0Xn(2+e−x/n−ex/n) dx=[2nx−n2e−x/n−n2ex/n]0X=n2(2log⁡U−U−1U+2). \begin{aligned} S_n &=\int_0^X(g(x)-f(x))\,dx\\ &=\int_0^X n\left(2+e^{-x/n}-e^{x/n}\right)\,dx\\ &=\left[2nx-n^2e^{-x/n}-n^2e^{x/n}\right]_0^X\\ &=n^2\left(2\log U-U-\frac1U+2\right). \end{aligned}
U−1/U=2U-1/U=2 かつ U+1/U>0U+1/U>0 より
(U+1U)2=(U−1U)2+4=8,U+1U=22. \left(U+\frac1U\right)^2 =\left(U-\frac1U\right)^2+4=8, \qquad U+\frac1U=2\sqrt2.
ゆえに
Sn=2n2(1+log⁡(1+2)−2). S_n=2n^2\left(1+\log(1+\sqrt2)-\sqrt2\right).
したがって
lim⁡n→∞S1+⋯+Snn3=2(1+log⁡(1+2)−2)lim⁡n→∞1n3∑k=1nk2=2(1+log⁡(1+2)−2)⋅13=23(1+log⁡(1+2)−2). \begin{aligned} \lim_{n\to\infty}\frac{S_1+\cdots+S_n}{n^3} &=2\left(1+\log(1+\sqrt2)-\sqrt2\right) \lim_{n\to\infty}\frac{1}{n^3}\sum_{k=1}^n k^2\\ &=2\left(1+\log(1+\sqrt2)-\sqrt2\right)\cdot\frac13\\ &=\boxed{\frac23\left(1+\log(1+\sqrt2)-\sqrt2\right)}. \end{aligned}

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 不定積分・定積分の性質
  • 積の微分
  • 指数・対数関数の微分
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 曲線の接線
  • 直線の方程式
  • 対数とその性質
  • 曲線で囲まれた面積
  • 総和記号と数列の和
  • 数列の極限

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

東京慈恵会医科大学の数学を、過去 10 年分まとめて解けるものがあったら使いたいですか?

次にやること

同じ年度の次の問題第3問へ進む数と式・数学と人間の活動(整数)・図形と方程式

東京慈恵会医科大学のほかの年度

似た問題を、ほかの大学で