京都府立医科大学/2023年度/前期

2京都府立医科大学 2023年 数学 第2問解答・解説

微分・積分の考え極限微分法ベクトル平面上の曲線と複素数平面

1問題

京都府立医科大学2023年度第2問
関数 f(t)f(t)、g(t)g(t) は微分可能でその導関数は連続であり、導関数 f′(t)f'(t)、g′(t)g'(t) の値は同時に0になることはないとする。

xyxy 平面上で媒介変数 tt を用いて x=f(t)x=f(t)、y=g(t)y=g(t) と表される曲線 CC を考える。CC 上に点 P(f(t0),g(t0))P(f(t_0),g(t_0)) をとる。ただし t≠t0t\ne t_0 ならば (f(t),g(t))≠(f(t0),g(t0))(f(t),g(t))\ne(f(t_0),g(t_0)) を満たすとする。PP を通る直線 ll を考える。CC 上に PP と異なる点 Q(f(t),g(t))Q(f(t),g(t)) をとり、QQ から ll に垂線をおろし、ll との交点を HH とする。ただし、QQ が ll 上にあるときは H=QH=Q とする。

(1) n⃗\vec{n} は大きさ1の ll に垂直なベクトルとする。

∣QH→∣=∣n⃗⋅PQ→∣ \left|\overrightarrow{QH}\right|=\left|\vec{n}\cdot\overrightarrow{PQ}\right|

であることを証明せよ。

(2) ll が PP における CC の接線であるための必要十分条件は、
lim⁡t→t0∣QH→∣∣PQ→∣=0 \lim_{t\to t_0}\frac{\left|\overrightarrow{QH}\right|}{\left|\overrightarrow{PQ}\right|}=0
であることを証明せよ。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
  • (2)
    l が P における C の接線⟺lim⁡t→t0∣QH→∣∣PQ→∣=0.l\text{ が }P\text{ における }C\text{ の接線}\Longleftrightarrow \lim_{t\to t_0}\frac{|\overrightarrow{QH}|}{|\overrightarrow{PQ}|}=0.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

考え方

(1)では直線方向と法線方向へのベクトル分解を用いる。(2)では弦ベクトルを媒介変数差で割った極限が微分ベクトルになることから比の極限を評価し、二つの導関数が同時に0にならないという条件の下で接線方向と法線ベクトルとの直交条件を同値にする。

解答

(1) P,HP,H はともに ll 上にあり、n⃗\vec n は ll に垂直だから
n⃗⋅PH→=0. \vec n\cdot\overrightarrow{PH}=0.
また、ベクトルのつなぎ方から
PQ→=PH→+HQ→=PH→−QH→ \overrightarrow{PQ}=\overrightarrow{PH}+\overrightarrow{HQ}=\overrightarrow{PH}-\overrightarrow{QH}
である。したがって
n⃗⋅PQ→=−n⃗⋅QH→. \vec n\cdot\overrightarrow{PQ}=-\vec n\cdot\overrightarrow{QH}.
QH→\overrightarrow{QH} は ll に垂直で、n⃗\vec n と平行である。∣n⃗∣=1\lvert\vec n\rvert=1 より、ある実数 aa を用いて QH→=an⃗\overrightarrow{QH}=a\vec n と書ける(H=QH=Q の場合は a=0a=0)。このとき
∣QH→∣=∣a∣,∣n⃗⋅QH→∣=∣a n⃗⋅n⃗∣=∣a∣ \lvert\overrightarrow{QH}\rvert=|a|,\qquad \lvert\vec n\cdot\overrightarrow{QH}\rvert=|a\,\vec n\cdot\vec n|=|a|
だから
∣QH→∣=∣n⃗⋅PQ→∣. \boxed{\lvert\overrightarrow{QH}\rvert=\lvert\vec n\cdot\overrightarrow{PQ}\rvert}.

(2) v⃗=(f′(t0),g′(t0))\vec v=(f'(t_0),g'(t_0)) とおく。仮定から v⃗≠0⃗\vec v\ne\vec 0 である。t≠t0t\ne t_0 のとき Q≠PQ\ne P なので、PQ→\overrightarrow{PQ} は零ベクトルでない。微分係数の定義により
PQ→t−t0=(f(t)−f(t0)t−t0,g(t)−g(t0)t−t0)⟶(f′(t0),g′(t0))=v⃗(t→t0). \frac{\overrightarrow{PQ}}{t-t_0} =\left(\frac{f(t)-f(t_0)}{t-t_0},\frac{g(t)-g(t_0)}{t-t_0}\right) \longrightarrow (f'(t_0),g'(t_0))=\vec v\qquad(t\to t_0).
(1) を用い、t≠t0t\ne t_0 に対して分子・分母を ∣t−t0∣|t-t_0| で割ると
∣QH→∣∣PQ→∣=∣n⃗⋅PQ→∣∣PQ→∣=∣n⃗⋅PQ→t−t0∣∣PQ→t−t0∣⟶∣n⃗⋅v⃗∣∣v⃗∣. \frac{\lvert\overrightarrow{QH}\rvert}{\lvert\overrightarrow{PQ}\rvert} =\frac{\lvert\vec n\cdot\overrightarrow{PQ}\rvert}{\lvert\overrightarrow{PQ}\rvert} =\frac{\left|\vec n\cdot\dfrac{\overrightarrow{PQ}}{t-t_0}\right|} {\left|\dfrac{\overrightarrow{PQ}}{t-t_0}\right|} \longrightarrow\frac{|\vec n\cdot\vec v|}{|\vec v|}.
この分母の極限は ∣v⃗∣>0|\vec v|>0 である。

媒介変数曲線の PP における接線の方向は v⃗\vec v である。実際、f′(t0)≠0f'(t_0)\ne0 なら、十分 t0t_0 に近い t≠t0t\ne t_0 で f(t)−f(t0)≠0f(t)-f(t_0)\ne0 となり、弦 PQPQ の傾きは
g(t)−g(t0)f(t)−f(t0)⟶g′(t0)f′(t0) \frac{g(t)-g(t_0)}{f(t)-f(t_0)} \longrightarrow\frac{g'(t_0)}{f'(t_0)}
となる。一方、f′(t0)=0f'(t_0)=0 の場合は g′(t0)≠0g'(t_0)\ne0 であり、同様に
f(t)−f(t0)g(t)−g(t0)⟶f′(t0)g′(t0)=0 \frac{f(t)-f(t_0)}{g(t)-g(t_0)} \longrightarrow\frac{f'(t_0)}{g'(t_0)}=0
となるので、弦 PQPQ の方向は鉛直方向に近づく。したがっていずれの場合も接線の方向ベクトルは v⃗\vec v である。

n⃗\vec n は ll の法線方向の単位ベクトルだから、n⃗⋅v⃗=0\vec n\cdot\vec v=0 であることは、零ベクトルでない v⃗\vec v が ll の方向と平行であることと同値である。よって、ll が接線であることと n⃗⋅v⃗=0\vec n\cdot\vec v=0 は同値である。また ∣v⃗∣>0|\vec v|>0 だから、上で得た極限値 ∣n⃗⋅v⃗∣/∣v⃗∣|\vec n\cdot\vec v|/|\vec v| が 00 であることも、これと同値である。以上から、ll が PP における CC の接線であるための必要十分条件は
lim⁡t→t0∣QH→∣∣PQ→∣=0 \boxed{\lim_{t\to t_0}\frac{\lvert\overrightarrow{QH}\rvert}{\lvert\overrightarrow{PQ}\rvert}=0}
である。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 微分係数と導関数
  • 関数の極限
  • 曲線の接線
  • ベクトルの和・差・実数倍
  • 位置ベクトル
  • ベクトルの成分表示
  • ベクトルの内積
  • ベクトルによる図形の考察
  • 曲線の媒介変数表示

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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