慶應義塾大学/2024年度/前期

II慶應義塾大学 2024年 数学 第II問解答・解説

場合の数と確率数列

1問題

慶應義塾大学2024年度第II問
以下の文章の空欄に適切な数を入れて文章を完成させなさい。
袋が2つ(袋1と袋2)および赤玉2個、白玉4個が用意されている。それぞれの袋に玉が3個ずつ入った状態として、次の3つがあり得る。

状態A:袋1に入っている赤玉が0個である状態

状態B:袋1に入っている赤玉が1個である状態

状態C:袋1に入っている赤玉が2個である状態
上記の各状態に対して、次の2段階からなる操作 TT を考える。

操作 TT:袋1から玉を1個無作為に取り出し、それを袋2に入れる。次に、袋2から玉を1個無作為に取り出し、それを袋1に入れる。

(1) X,YX,Y をそれぞれ A,B,CA,B,C のいずれかとする。状態 XX に対し操作 TT を1回施した結果、状態 YY になる確率を P(X→Y)P(X\to Y) で表す。このとき
P(A→A)=あ,P(A→B)=い,P(B→A)=う, P(A\to A)=\boxed{\text{あ}},\quad P(A\to B)=\boxed{\text{い}},\quad P(B\to A)=\boxed{\text{う}},
P(B→B)=え,P(C→A)=お,P(C→B)=か P(B\to B)=\boxed{\text{え}},\quad P(C\to A)=\boxed{\text{お}},\quad P(C\to B)=\boxed{\text{か}}
である。

(2) 以下、nn を自然数とし、状態 BB から始めて操作 TT を繰り返し施す。操作 TT を nn 回施し終えたとき、状態 AA である確率を ana_{n}、状態 BB である確率を bnb_{n}、状態 CC である確率を cnc_{n} とする。n≧2n\geqq2 とするとき、an,bna_{n},b_{n} と an−1,bn−1,cn−1a_{n-1},b_{n-1},c_{n-1} の間には次の関係式が成り立つ。
{an=あan−1+うbn−1+おcn−1,bn=いan−1+えbn−1+かcn−1. \begin{cases} a_{n}=\boxed{\text{あ}}a_{n-1}+\boxed{\text{う}}b_{n-1}+\boxed{\text{お}}c_{n-1},\\ b_{n}=\boxed{\text{い}}a_{n-1}+\boxed{\text{え}}b_{n-1}+\boxed{\text{か}}c_{n-1}. \end{cases}
したがって bnb_{n} と bn−1b_{n-1} の間には次の関係式が成り立つことがわかる。
bn=きbn−1+く b_{n}=\boxed{\text{き}}b_{n-1}+\boxed{\text{く}}
これより n≧1n\geqq1 に対して bnb_{n} を nn の式で表すと
bn=け+こ(さ)n b_{n}=\boxed{\text{け}}+\boxed{\text{こ}}\left(\boxed{\text{さ}}\right)^{n}
となる。さらに dn=an(あ)nd_{n}=\frac{a_{n}}{\left(\boxed{\text{あ}}\right)^{n}} とおくとき、dnd_{n} を nn の式で表すと
dn=し{(す)n−(せ)n} d_{n}=\boxed{\text{し}}\left\{\left(\boxed{\text{す}}\right)^{n}-\left(\boxed{\text{せ}}\right)^{n}\right\}
となる。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  あ=12, い=12, う=16, え=23, お=0, か=12;(2)  あ=12, う=16, お=0, い=12, え=23, か=12,き=16, く=12, け=35, こ=25, さ=16,し=15, す=2, せ=13.\begin{aligned} (1)\;&\text{あ}=\frac12,\ \text{い}=\frac12,\ \text{う}=\frac16,\ \text{え}=\frac23,\ \text{お}=0,\ \text{か}=\frac12;\\ (2)\;&\text{あ}=\frac12,\ \text{う}=\frac16,\ \text{お}=0,\ \text{い}=\frac12,\ \text{え}=\frac23,\ \text{か}=\frac12,\\ &\text{き}=\frac16,\ \text{く}=\frac12,\ \text{け}=\frac35,\ \text{こ}=\frac25,\ \text{さ}=\frac16,\\ &\text{し}=\frac15,\ \text{す}=2,\ \text{せ}=\frac13. \end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

考え方

袋1の赤玉数に応じて玉の移動を場合分けし、状態遷移確率、確率漸化式、等比数列の和の順に求める。

解答

(1) 袋1の赤玉数が kk 個なら、袋1には赤玉 kk 個、白玉 3−k3-k 個、袋2には赤玉 2−k2-k 個、白玉 1+k1+k 個が入っている。

状態Aでは最初に白玉を移し、袋2は赤2個・白2個となる。戻す玉が白ならA、赤ならBだから、P(A→A)=P(A→B)=12P(A\to A)=P(A\to B)=\frac12 である。

状態Bでは、最初に赤玉を移す確率は 13\frac13 であり、その後袋2から白玉を戻す確率は 12\frac12、赤玉を戻す確率も 12\frac12 である。よってこの枝はA、Bへそれぞれ 16\frac16。最初に白玉を移す確率は 23\frac23 で、その後袋2(赤1個・白3個)から赤玉を戻す確率は 14\frac14、白玉を戻す確率は 34\frac34 である。よってこの枝はCへ 16\frac16、Bへ 12\frac12。合計して
P(B→A)=16,P(B→B)=23. P(B\to A)=\frac16,\quad P(B\to B)=\frac23.

状態Cでは、最初に赤玉を移す確率は 23\frac23。その後袋2(赤1個・白3個)から白玉を戻す確率は 34\frac34 なのでBへ 12\frac12、赤玉を戻す確率は 14\frac14 なのでCへ 16\frac16。最初に白玉を移した場合(確率 13\frac13)には袋2が白玉4個となり、白玉が戻ってCのままである。したがって
P(C→A)=0,P(C→B)=12. P(C\to A)=0,\quad P(C\to B)=\frac12.
遷移確率の各行の和はそれぞれ 1,1,11,1,1 となる。

(2) 前問の確率を用いると、n≧2n\geqq2 で
an=12an−1+16bn−1,bn=12an−1+23bn−1+12cn−1. a_n=\frac12a_{n-1}+\frac16b_{n-1},\qquad b_n=\frac12a_{n-1}+\frac23b_{n-1}+\frac12c_{n-1}.
また an−1+bn−1+cn−1=1a_{n-1}+b_{n-1}+c_{n-1}=1 だから
bn=12(an−1+cn−1)+23bn−1=12+16bn−1. b_n=\frac12(a_{n-1}+c_{n-1})+\frac23b_{n-1} =\frac12+\frac16b_{n-1}.
初期状態では b0=1b_0=1。この漸化式の定数解は 35\frac35 であり、bn−35=16(bn−1−35)b_n-\frac35=\frac16(b_{n-1}-\frac35) より
bn=35+25(16)n. b_n=\frac35+\frac25\left(\frac16\right)^n.

次に dn=2nand_n=2^na_n とおくと、初期値 d0=0d_0=0 で
dn=dn−1+2n6bn−1=dn−1+2n−15+25⋅3n. d_n=d_{n-1}+\frac{2^n}{6}b_{n-1} =d_{n-1}+\frac{2^{n-1}}5+\frac{2}{5\cdot3^n}.
これを n=1n=1 から nn まで加えると
dn=15∑j=0n−12j+25∑j=1n13j=2n−15+1−3−n5=15{2n−(13)n}. d_n=\frac15\sum_{j=0}^{n-1}2^j+\frac25\sum_{j=1}^n\frac1{3^j} =\frac{2^n-1}{5}+\frac{1-3^{-n}}5 =\frac15\left\{2^n-\left(\frac13\right)^n\right\}.
初回の確率は (a1,b1,c1)=(16,23,16)(a_1,b_1,c_1)=(\frac16,\frac23,\frac16) で、得られた式も b1=23b_1=\frac23、a1=16a_1=\frac16 を与える。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 確率の基本法則
  • 条件付き確率
  • 漸化式
  • 等比数列の一般項と和

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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