浜松医科大学/2025年度/前期

1浜松医科大学 2025年 数学 第1問解答・解説

いろいろな式微分・積分の考え

1問題

浜松医科大学2025年度第1問
以下の問題に対する答案Aの中にある2つの下線部(a)および(b)の詳細な証明を与え、さらに空欄(c)に入る式を答えよ。
【問題】 
nn を自然数とする。係数がすべて実数の nn 次多項式 f(x)f(x) に対して、方程式 f(x)=0f(x)=0 の実数解の個数が nn 個ならば、f(x)f(x) の導関数 f′(x)f'(x) が定める方程式 f′(x)=0f'(x)=0 の実数解の個数は (n−1)(n-1) 個であることを証明せよ。 
【答案A】 
異なる実数 α,β (α<β)\alpha,\beta\ (\alpha<\beta) が方程式 f(x)=0f(x)=0 の解ならば、f′(x)=0f'(x)=0 (a) の実数解 γ (α<γ<β)\gamma\ (\alpha<\gamma<\beta) が存在する。よって、f(x)=0f(x)=0 の異なる実数解の個数が mm 個ならば、f′(x)=0f'(x)=0 の異なる実数解の個数は (m−1)(m-1) 個以上である。次に、実数 α\alpha を f(x)=0f(x)=0 の重複度 dd の解(定義は以下の注意を参照)としたとき、d≧2d\geqq2 ならば、α\alpha は f′(x)=0f'(x)=0 の重複度 (d−1)(d-1) の解である。(b) 従って、f(x)=0f(x)=0 の異なる mm 個の実数解の重複度をそれぞれ di (1≦i≦m)d_i\ (1\leqq i\leqq m) とすれば、f′(x)=0f'(x)=0 の実数解の個数は
(m−1)+∑i=1m(di−1)=(c) (m-1)+\sum_{i=1}^{m}(d_i-1)=\boxed{\text{(c)}}
個以上である。ここで、f′(x)f'(x) は (n−1)(n-1) 次の多項式であるから f′(x)=0f'(x)=0 の解はすべて実数である。(答案終了) 
(注意)多項式 g(x)g(x) が複素数 x0x_0 と自然数 kk および多項式 h(x)h(x) を用いて
g(x)=(x−x0)kh(x),h(x0)≠0 g(x)=(x-x_0)^k h(x),\qquad h(x_0)\neq0
とかけるとき、kk を「x0x_0 の重複度」といい、x0x_0 を「方程式 g(x)=0g(x)=0 の重複度 kk の解」という。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら、または詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

解の個数の意味 答案Aの重複度の議論に合わせ、解の個数は重複度を含めて数える。相異なる実数解をnn個もつという読み方でも、以下の証明では全てdi=1d_i=1となり結論は成立する。
(a) ffは多項式なのでα≦x≦β\alpha\leqq x\leqq\beta の範囲で連続であり、最大値と最小値をとる。もしこの区間で恒等的に0なら内部のどの点でもf′=0f'=0となり結論を得る。そうでなければ、α<c<β\alpha<c<\beta を満たすある cc でf(c)≠0f(c)\ne0である。f(c)>0f(c)>0なら最大値は正で、両端の値が0であることから最大値をとる点γ\gammaは内部にある。f(c)<0f(c)<0なら同じ理由で最小値をとる内部点γ\gammaを選べる。
最大の場合、十分小さいh>0h>0に対し{f(γ+h)−f(γ)}/h≦0\{f(\gamma+h)-f(\gamma)\}/h\leqq0、h<0h<0に対しこの平均変化率は≧0\geqq0。微分可能なので左右の極限が等しく、f′(γ)≦0f'(\gamma)\leqq0かつf′(γ)≧0f'(\gamma)\geqq0。従ってf′(γ)=0f'(\gamma)=0。最小の場合も不等号を逆にして同様である。これは隣接する根だけでなく任意の相異なる根α,β\alpha,\betaに成立する。
(b) 重複度の定義からf(x)=(x−α)dh(x)f(x)=(x-\alpha)^d h(x)、h(α)≠0h(\alpha)\ne0と書ける。積を微分すると
f′(x)=(x−α)d−1{dh(x)+(x−α)h′(x)}.f'(x)=(x-\alpha)^{d-1}\{d h(x)+(x-\alpha)h'(x)\}.
波括弧内はx=αx=\alphaでdh(α)≠0d h(\alpha)\ne0となる。従って重複度は「少なくとも」ではなく正確にd−1d-1である。
(c) 相異なる根を小さい順に並べると、隣り合う根の間のm−1m-1個の互いに交わらない開区間に、それぞれ(a)による導関数の根がある。これらは元の根とは異なる。(b)による元の根上の重複度の合計は∑i(di−1)\sum_i(d_i-1)である。仮定より∑idi=n\sum_i d_i=nなので
(m−1)+∑i=1m(di−1)=∑i=1mdi−1=n−1.(m-1)+\sum_{i=1}^m(d_i-1)=\sum_{i=1}^m d_i-1=n-1.
従って空欄(c)はn−1n-1。導関数はn−1n-1次なので重複度込みの根はn−1n-1個を超えず、以上で実数根をn−1n-1個確保したため全根は実数である。n=1n=1の場合は導関数が0でない定数となり根は0個で、結論と一致する。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 因数定理と重複度
  • 最大値・最小値
  • 微分係数の左右極限
  • 積の微分

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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