愛媛大学/2023年度/前期

4愛媛大学 2023年 数学 第4問解答・解説

微分法積分法場合の数と確率

1問題

愛媛大学2023年度第4問
次の□\square に適する数を、解答用紙の指定のところに記入せよ。
(1) a,ba,b を実数とする。関数
f(x)=x+10x2+7x+14 f(x)=\frac{x+10}{x^{2}+7x+14}
について、曲線 y=f(x)y=f(x) 上の点 (0,f(0))(0,f(0)) における接線の方程式が y=ax+by=ax+b であるとき、a=ア, b=イa=\boxed{\text{ア}},\ b=\boxed{\text{イ}} である。
(2) 関数 f(x)=−x−1+4x+1 (x≧0)f(x)=-x-1+\sqrt{4x+1}\ (x\geqq0) について、f(x)≧0f(x)\geqq0 であるための必要十分条件は 0≦x≦ウ0\leqq x\leqq\boxed{\text{ウ}} であり、また、f(x)f(x) の最大値は エ\boxed{\text{エ}} である。

(3)
∫−π3π3(x+tan⁡x) dx=オ \int_{-\frac{\pi}{3}}^{\frac{\pi}{3}}(x+\tan x)\,dx=\boxed{\text{オ}}
であり、
∫−π3π3∣x+tan⁡x∣ dx=カ \int_{-\frac{\pi}{3}}^{\frac{\pi}{3}}|x+\tan x|\,dx=\boxed{\text{カ}}
である。
(4) 関数 f(x)=x, g(x)=2xsin⁡xf(x)=x,\ g(x)=2x\sin x について、f′(0)=1f'(0)=1 であり、g′(0)=キg'(0)=\boxed{\text{キ}} である。また、0≦x≦π60\leqq x\leqq\dfrac{\pi}{6} において、直線 y=f(x)y=f(x) と曲線 y=g(x)y=g(x) とで囲まれた図形の面積は ク\boxed{\text{ク}} である。
(5) 正六角形 P1P2P3P4P5P6P_{1}P_{2}P_{3}P_{4}P_{5}P_{6} が与えられている。1個のさいころを3回続けて投げて、出た目を順に a,b,ca,b,c とする。このとき、3点 Pa,Pb,PcP_{a},P_{b},P_{c} が三角形を作る確率は ケ\boxed{\text{ケ}} であり、正三角形を作る確率は コ\boxed{\text{コ}} である。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    a=−27,b=57a=-\frac27,\quad b=\frac57
  • (2)
    ウ=22, f(x)の最大値(エ)=14\frac14
  • (3)
    オ=00, カ=π29+2log⁡2\frac{\pi^2}{9}+2\log2
  • (4)
    キ=00, ク=π272+36π−1\frac{\pi^2}{72}+\frac{\sqrt3}{6}\pi-1
  • (5)
    ケ=59\frac59, コ=118\frac1{18}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

(1) f(x)=x+10x2+7x+14f(x)=\dfrac{x+10}{x^{2}+7x+14} とおく。まず
f(0)=0+100+0+14=1014=57. f(0)=\frac{0+10}{0+0+14}=\frac{10}{14}=\frac{5}{7}.
商の微分法により
f′(x)=(x+10)′(x2+7x+14)−(x+10)(x2+7x+14)′(x2+7x+14)2=(x2+7x+14)−(x+10)(2x+7)(x2+7x+14)2. f'(x)=\frac{(x+10)'(x^{2}+7x+14)-(x+10)(x^{2}+7x+14)'}{(x^{2}+7x+14)^{2}}=\frac{(x^{2}+7x+14)-(x+10)(2x+7)}{(x^{2}+7x+14)^{2}}.
分子を展開すると (x+10)(2x+7)=2x2+27x+70(x+10)(2x+7)=2x^{2}+27x+70 であるから、分子は
(x2+7x+14)−(2x2+27x+70)=−x2−20x−56 (x^{2}+7x+14)-(2x^{2}+27x+70)=-x^{2}-20x-56
となる。よって
f′(0)=−56142=−56196=−27. f'(0)=\frac{-56}{14^{2}}=\frac{-56}{196}=-\frac{2}{7}.
点 (0,f(0))(0,f(0)) における接線は y=f′(0)x+f(0)y=f'(0)x+f(0) であるから
a=f′(0)=−27,b=f(0)=57. a=f'(0)=-\frac{2}{7},\qquad b=f(0)=\frac{5}{7}.

(2) f(x)=−x−1+4x+1 (x≧0)f(x)=-x-1+\sqrt{4x+1}\ (x\geqq 0) とする。f(x)≧0f(x)\geqq 0 は
4x+1≧x+1 \sqrt{4x+1}\geqq x+1
と同値である。x≧0x\geqq 0 より右辺 x+1>0x+1>0 であり、左辺も非負であるから、両辺を2乗しても同値性は保たれる(両辺とも非負なので二乗は同値変形)。
4x+1≧(x+1)2=x2+2x+1 すなわち −x2+2x≧0 すなわち x(x−2)≦0 すなわち 0≦x≦2. 4x+1\geqq (x+1)^{2}=x^{2}+2x+1 \ \quad\text{すなわち}\quad\ -x^{2}+2x\geqq 0 \ \quad\text{すなわち}\quad\ x(x-2)\leqq 0 \ \quad\text{すなわち}\quad\ 0\leqq x\leqq 2.
x≧0x\geqq 0 という定義域と合わせて、f(x)≧0f(x)\geqq 0 であるための必要十分条件は 0≦x≦20\leqq x\leqq 2 である。よって ウ=2\text{ウ}=2。

次に f(x)f(x) の最大値を求める。t=4x+1t=\sqrt{4x+1} とおくと、x≧0x\geqq 0 より t≧1t\geqq 1 であり、x=t2−14x=\dfrac{t^{2}-1}{4}。これを代入すると
f=−t2−14−1+t=−14t2+t−34. f=-\frac{t^{2}-1}{4}-1+t=-\frac14t^{2}+t-\frac34.
これは tt の二次関数で、t=−12⋅(−1/4)=2t=-\dfrac{1}{2\cdot(-1/4)}=2 のとき最大となる。t=2≧1t=2\geqq 1 は定義域内であり、対応する xx は 4x+1=44x+1=4 より x=34x=\dfrac34。最大値は
f(34)=−14⋅4+2−34=−1+2−34=14. f\Bigl(\frac34\Bigr)=-\frac14\cdot4+2-\frac34=-1+2-\frac34=\frac14.
()よって エ=14\text{エ}=\dfrac14。

(3) h(x)=x+tan⁡xh(x)=x+\tan x は奇関数(h(−x)=−x−tan⁡x=−h(x)h(-x)=-x-\tan x=-h(x))であり、積分範囲 −π/3≦x≦π/3-\pi/3\leqq x\leqq\pi/3 は原点対称であるから
∫−π/3π/3(x+tan⁡x) dx=0. \int_{-\pi/3}^{\pi/3}(x+\tan x)\,dx=0.
よって オ=0\text{オ}=0。

次に絶対値付きの積分を考える。0<x<π/20<x<\pi/2 では tan⁡x>x>0\tan x>x>0(単位円での弧長と正接線分の長さの比較、あるいは k(x)=tan⁡x−xk(x)=\tan x-x が k(0)=0, k′(x)=tan⁡2x≧0k(0)=0,\ k'(x)=\tan^{2}x\geqq0 で単調増加であることから従う)ので、0≦x≦π/30\leqq x\leqq \pi/3 で h(x)=x+tan⁡x≧0h(x)=x+\tan x\geqq 0(等号は x=0x=0 のみ)。hh は奇関数だから −π/3≦x≦0-\pi/3\leqq x\leqq 0 では h(x)≦0h(x)\leqq 0。したがって
∫−π/3π/3∣h(x)∣ dx=∫−π/30(−h(x))dx+∫0π/3h(x) dx. \int_{-\pi/3}^{\pi/3}|h(x)|\,dx=\int_{-\pi/3}^{0}\bigl(-h(x)\bigr)dx+\int_{0}^{\pi/3}h(x)\,dx.
第一項で x=−ux=-u と置換すると、hh が奇関数であることから −h(x)=−h(−u)=h(u)-h(x)=-h(-u)=h(u) となり
∫−π/30(−h(x))dx=∫0π/3h(u) du. \int_{-\pi/3}^{0}\bigl(-h(x)\bigr)dx=\int_{0}^{\pi/3}h(u)\,du.
よって
∫−π/3π/3∣h(x)∣ dx=2∫0π/3(x+tan⁡x) dx. \int_{-\pi/3}^{\pi/3}|h(x)|\,dx=2\int_{0}^{\pi/3}(x+\tan x)\,dx.
∫tan⁡x dx=−log⁡∣cos⁡x∣+C\displaystyle\int\tan x\,dx=-\log|\cos x|+C なので
∫0π/3(x+tan⁡x) dx=[x22−log⁡∣cos⁡x∣]0π/3=π218−log⁡12−(0−log⁡1)=π218+log⁡2. \int_{0}^{\pi/3}(x+\tan x)\,dx=\Bigl[\frac{x^{2}}{2}-\log|\cos x|\Bigr]_{0}^{\pi/3}=\frac{\pi^{2}}{18}-\log\frac12-\bigl(0-\log1\bigr)=\frac{\pi^{2}}{18}+\log2.
したがって
∫−π/3π/3∣x+tan⁡x∣ dx=2(π218+log⁡2)=π29+2log⁡2. \int_{-\pi/3}^{\pi/3}|x+\tan x|\,dx=2\left(\frac{\pi^{2}}{18}+\log2\right)=\frac{\pi^{2}}{9}+2\log2.
よって カ=π29+2log⁡2\text{カ}=\dfrac{\pi^{2}}{9}+2\log2。

(4) f(x)=xf(x)=x より f′(x)=1f'(x)=1、特に f′(0)=1f'(0)=1(与えられている通り)。g(x)=2xsin⁡xg(x)=2x\sin x は積の微分法より
g′(x)=2sin⁡x+2xcos⁡x,g′(0)=2sin⁡0+2⋅0⋅cos⁡0=0. g'(x)=2\sin x+2x\cos x,\qquad g'(0)=2\sin0+2\cdot0\cdot\cos0=0.
よって キ=0\text{キ}=0。

次に 0≦x≦π/60\leqq x\leqq \pi/6 における y=f(x)=xy=f(x)=x と y=g(x)=2xsin⁡xy=g(x)=2x\sin x の大小を調べる。両者の差は
f(x)−g(x)=x−2xsin⁡x=x(1−2sin⁡x). f(x)-g(x)=x-2x\sin x=x(1-2\sin x).
0≦x≦π/60\leqq x\leqq \pi/6 では sin⁡x\sin x は単調増加で sin⁡x≦sin⁡(π/6)=12\sin x\leqq \sin(\pi/6)=\dfrac12 であるから 1−2sin⁡x≧01-2\sin x\geqq 0、また x≧0x\geqq0 なので f(x)−g(x)≧0f(x)-g(x)\geqq0(等号は x=0x=0 または x=π/6x=\pi/6 のときのみ)。したがって区間内で直線 y=f(x)y=f(x) は曲線 y=g(x)y=g(x) の上(またはそれに接する境界)にあり、面積は
S=∫0π/6(x−2xsin⁡x) dx. S=\int_{0}^{\pi/6}\bigl(x-2x\sin x\bigr)\,dx.
部分積分により ∫2xsin⁡x dx=−2xcos⁡x+2sin⁡x+C\displaystyle\int 2x\sin x\,dx=-2x\cos x+2\sin x+C(u=2x, dv=sin⁡x dxu=2x,\ dv=\sin x\,dx とおくと du=2dx, v=−cos⁡xdu=2dx,\ v=-\cos x より ∫2xsin⁡x dx=−2xcos⁡x+∫2cos⁡x dx=−2xcos⁡x+2sin⁡x+C\int 2x\sin x\,dx=-2x\cos x+\int2\cos x\,dx=-2x\cos x+2\sin x+C)であるから
S=[x22−(−2xcos⁡x+2sin⁡x)]0π/6=[x22+2xcos⁡x−2sin⁡x]0π/6. S=\Bigl[\frac{x^{2}}{2}-(-2x\cos x+2\sin x)\Bigr]_{0}^{\pi/6}=\Bigl[\frac{x^{2}}{2}+2x\cos x-2\sin x\Bigr]_{0}^{\pi/6}.
x=π/6x=\pi/6 を代入すると、cos⁡(π/6)=32, sin⁡(π/6)=12\cos(\pi/6)=\dfrac{\sqrt3}{2},\ \sin(\pi/6)=\dfrac12 より
S=π272+2⋅π6⋅32−2⋅12=π272+36π−1. S=\frac{\pi^{2}}{72}+2\cdot\frac{\pi}{6}\cdot\frac{\sqrt3}{2}-2\cdot\frac12=\frac{\pi^{2}}{72}+\frac{\sqrt3}{6}\pi-1.
(数値)よって ク=π272+36π−1\text{ク}=\dfrac{\pi^{2}}{72}+\dfrac{\sqrt3}{6}\pi-1。

(5) 正六角形 P1P2P3P4P5P6P_1P_2P_3P_4P_5P_6 の6頂点はすべて外接円上にあるので、相異なる3頂点は同一直線上に並ぶことがなく、常に三角形をなす。逆に a,b,ca,b,c の中に同じ値があれば、点は高々2点しかなく三角形は作れない。したがって「三角形を作る」ことと「a,b,ca,b,c がすべて相異なる」ことは同値である。

全事象は 63=2166^{3}=216 通り。a,b,ca,b,c が相異なる場合の数は 6×5×4=1206\times5\times4=120 通りであるから
P(三角形)=120216=59. P(\text{三角形})=\frac{120}{216}=\frac{5}{9}.
よって ケ=59\text{ケ}=\dfrac59。

正六角形の頂点から作れる正三角形は、1つおきに頂点を選んだ {P1,P3,P5}\{P_1,P_3,P_5\} と {P2,P4,P6}\{P_2,P_4,P_6\} の2通りに限られる(隣接する頂点を含む組み合わせでは辺の長さが等しくならないことは、正六角形の外接円の半径を RR とすると、隣接2頂点間の弦の長さは RR、1つ飛ばした2頂点間の弦の長さは 3R\sqrt3R、向かい合う2頂点間の弦の長さは 2R2R となり、これらが混在する組では3辺の長さが一致しないことから確認できる)。

(a,b,c)(a,b,c) が {1,3,5}\{1,3,5\} の並べ替えとなる場合の数は 3!=63!=6 通り、{2,4,6}\{2,4,6\} の並べ替えとなる場合の数も 3!=63!=6 通りで、合計 1212 通り。したがって
P(正三角形)=12216=118. P(\text{正三角形})=\frac{12}{216}=\frac{1}{18}.
よって コ=118\text{コ}=\dfrac{1}{18}。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 商の微分
  • 平方完成
  • 対称区間の積分
  • 部分積分
  • 順列による数え上げ

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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