医学部のある大学の数学を、全大学共通の物差し(レベル1〜10)で比べると、いちばん難しいのは東京大学・京都府立医科大学・東京科学大学、いちばん易しいのは秋田大学・横浜市立大学・自治医科大学でした。公開中の1,756問の平均はレベル4.6。出題が多い単元は数学IIIの積分法、数学IIIの微分法、数学Bの数列です。

数字は編集部が1問ずつ付けた評価で、予備校の評価ではありません(付け方は下の「評価の方法」)。大学名を押すと、その大学の過去問と、大問ごとの難易度(必答・勝負・捨て可)が見られます。

目次6項目・タップで開く
  1. あなたはどれ? 難しさの数字の使い方
  2. 76校の数学の難しさランキング
  3. 出題範囲の集計:どの単元がよく出るか
  4. よくある勘違い
  5. 次の一歩:志望校の数学の作戦を立てる
  6. 評価の方法と出典

01あなたはどれ? 難しさの数字の使い方

  • 国公立の上位校(旧帝大・医科歯科など)を狙う人:平均レベル6前後の大学が並びます。全問を解き切る必要はありません。必答と勝負の大問で合格点を作り、捨て可の大問は部分点を取りにいく作戦を、過去問で先に決めておきましょう。
  • 国公立の地方大学を狙う人:平均レベル4〜5が中心です。差がつくのは難問ではなく、標準問題の取りこぼし。必答の割合が高い大学ほど、計算ミスがそのまま合否に響きます。
  • 私立を併願する人:同じ私立でも、平均レベルは3台から6台まで開きがあります。マーク式の大学は時間との勝負になりやすいので、目安時間も見て併願先を選びましょう。
  • 再受験・多浪の人:数学IIIの割合が低い大学や、易しめの大学から過去問を解き、必答の大問を確実に取れるかを先に確かめると、伸びしろが見えます。

0276校の数学の難しさランキング

平均レベルが高い順。「難問の割合」はレベル7以上の大問の割合、「数学IIIの割合」は数学IIIの単元を含む大問の割合です。公開している年度(2022〜2026年度)の大問から数えています。

順位大学平均レベル難問の割合数学IIIの割合数えた大問
1東京大学(国立)6.970%40%30問
2京都府立医科大学(公立)6.765%60%20問
3東京科学大学(国立)6.767%53%15問
4京都大学(国立)6.340%37%30問
5大阪大学(国立)6.120%40%25問
6東京慈恵会医科大学(私立)6.045%35%20問
7九州大学(国立)6.028%40%25問
8浜松医科大学(国立)5.911%28%18問
9慶應義塾大学(私立)5.835%70%20問
10大阪公立大学(公立)5.815%45%20問
11名古屋大学(国立)5.815%35%20問
12東北大学(国立)5.710%33%30問
13日本医科大学(私立)5.55%23%39問
14旭川医科大学(国立)5.50%50%20問
15北海道大学(国立)5.40%32%25問
16奈良県立医科大学(公立)5.226%13%23問
17神戸大学(国立)5.28%40%25問
18福島県立医科大学(公立)5.15%55%20問
19滋賀医科大学(国立)5.10%35%20問
20大阪医科薬科大学(私立)5.00%25%28問
21金沢大学(国立)4.90%45%20問
22東北医科薬科大学(私立)4.90%44%9問
23富山大学(国立)4.90%47%15問
24名古屋市立大学(公立)4.80%25%20問
25関西医科大学(私立)4.86%21%34問
26札幌医科大学(公立)4.80%30%20問
27千葉大学(国立)4.79%36%45問
28順天堂大学(私立)4.70%53%15問
29福井大学(国立)4.70%38%21問
30獨協医科大学(私立)4.70%38%24問
31杏林大学(私立)4.70%25%12問
32北里大学(私立)4.70%42%12問
33和歌山県立医科大学(公立)4.70%25%20問
34筑波大学(国立)4.60%28%39問
35鳥取大学(国立)4.60%55%20問
36岩手医科大学(私立)4.60%25%12問
37兵庫医科大学(私立)4.60%42%12問
38広島大学(国立)4.60%36%25問
39熊本大学(国立)4.50%35%20問
40聖マリアンナ医科大学(私立)4.50%29%24問
41群馬大学(国立)4.50%28%25問
42藤田医科大学(私立)4.50%25%28問
43岡山大学(国立)4.50%25%20問
44高知大学(国立)4.50%25%20問
45徳島大学(国立)4.40%40%20問
46東海大学(私立)4.40%17%18問
47宮崎大学(国立)4.40%24%25問
48近畿大学(私立)4.30%0%9問
49東京医科大学(私立)4.30%50%16問
50山口大学(国立)4.30%30%20問
51香川大学(国立)4.30%30%20問
52昭和医科大学(私立)4.30%15%20問
53産業医科大学(私立)4.30%50%4問
54福岡大学(私立)4.20%31%13問
55大分大学(国立)4.20%58%12問
56愛知医科大学(私立)4.10%36%14問
57長崎大学(国立)4.10%44%43問
58島根大学(国立)4.10%31%16問
59久留米大学(私立)4.10%15%39問
60愛媛大学(国立)4.10%29%24問
61鹿児島大学(国立)4.10%25%24問
62新潟大学(国立)4.10%27%30問
63佐賀大学(国立)4.10%31%16問
64弘前大学(国立)4.00%22%27問
65埼玉医科大学(私立)4.00%31%16問
66岐阜大学(国立)4.00%24%29問
67信州大学(国立)4.00%25%28問
68琉球大学(国立)4.00%60%20問
69山形大学(国立)3.90%9%22問
70防衛医科大学校(省庁大学校)3.70%14%21問
71日本大学(私立)3.60%9%47問
72金沢医科大学(私立)3.60%17%36問
73東邦大学(私立)3.60%24%41問
74自治医科大学(私立)3.50%10%50問
75横浜市立大学(公立)3.50%25%20問
76秋田大学(国立)3.20%19%31問

数学の過去問をまだ載せていない大学:山梨大学、東京女子医科大学、帝京大学、三重大学、川崎医科大学、国際医療福祉大学(ランキングに入っていません)。

03出題範囲の集計:どの単元がよく出るか

公開中の大問を、学習指導要領の単元ごとに数えました。1つの大問が複数の単元にまたがるときは、それぞれに数えています。

単元大問の数全体に占める割合
数学III 積分法356問20%
数学III 微分法305問17%
数学B 数列299問17%
数学II 図形と方程式299問17%
数学A 場合の数と確率286問16%
数学C ベクトル284問16%
数学II いろいろな式261問15%
数学II 三角関数248問14%
数学III 極限224問13%
数学C 平面上の曲線と複素数平面217問12%
数学II 微分・積分の考え211問12%
数学II 指数関数・対数関数211問12%
数学I 図形と計量189問11%
数学I 二次関数162問9%
数学A 数学と人間の活動159問9%
数学A 図形の性質135問8%
数学I 数と式124問7%
数学B 統計的な推測24問1%
数学I データの分析17問1%
数学C 数学的な表現の工夫6問0%

積分法・微分法・極限の数学IIIが上位に並び、医学部のある大学の入試では数学IIIの出来が差になります。一方で、数列・図形と方程式・場合の数と確率・ベクトルも毎年のように出ます。数学IIIだけに偏らず、数学II・B・Cの典型問題を落とさないことが先です。

04よくある勘違い

  • 難しい大学ほど高い点が要る、わけではない:難しい大学は合格最低点も下がります。大学ページの「合格最低点」で得点率を見てから、何問取れば届くかを考えましょう。
  • 難問を解けないと受からない、わけではない:捨て可の大問は、多くの受験生が解けません。合否を分けるのは、必答と勝負の大問です。
  • 塾に通わないと過去問の対策はできない、わけではない:このサイトの過去問と解説、学校の授業で足りる人も多くいます。

05次の一歩:志望校の数学の作戦を立てる

志望校が決まったら、その大学の過去問のページで、年度ごとに「どの大問から解くか」「何分かけるか」の作戦を立てます。大問ごとの必答・勝負・捨て可と目安時間を、大学のページに並べています(解き方の作戦をまとめた「作戦パック」は、東京大学・慶應義塾大学で見本を公開中です)。

自分で作戦を立てても点が伸びない科目がある人や、近くに医学部専門の予備校がない人は、全国どこからでも受けられるオンラインの個別指導も選べます。

06評価の方法と出典

  • レベル(1〜10)は、発想・計算量・論証・誘導の4つの観点と、基準の問題との比べで、編集部が1問ずつ付けました。予備校が公表した難易度(2026年度の10大学・60件)と照らし合わせ、大学内の5段階で±1段の範囲で全件合っています。
  • 必答・勝負・捨て可は、その大学で評価した大問の中の位置から計算で出しています(下から40%が必答、上位15%が捨て可)。
  • 単元は、各問題に付けた学習指導要領の単元です。
  • 数えた大問は、このサイトで公開している1,756問です(最終更新:2026年10月28日)。