「医学部の学費、ローンで払えるの?」
私立なら6年で数千万円。借りられる額と、返せる額の両方が気になりますよね。
結論から言うと、国の教育ローンは医学部(修業年限6年)なら子ども1人450万円まで、金利は年4.05%(固定・2026年7月1日現在)です。
これに日本学生支援機構(JASSO)の第二種奨学金を足しても、私立医学部の6年間の学費の平均(約3,214万円)には届きません。
だから大事なのは、どれを借りるかより先に、「いくら足りないか」を家計の表で出すことです。
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この記事でわかること
- 国の教育ローンで借りられる額・金利・年収の上限
- JASSOの奨学金を足すと、6年でいくらになるか
- 私立医学部で、まだ足りない額の目安
- 国公立なら、どこまでで足りるか
- 借りる前に使いたい減免・特待
目次7項目・タップで開く
01国の教育ローンは、医学部でいくら借りられる?
日本政策金融公庫の「国の教育ローン」は、ふつうは350万円までです。
ただし、修業年限5年以上の大学(昼間部)に使うときは450万円まで。医学部は6年制なので、450万円の枠が使えます。自宅外から通う場合も450万円です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 借りられる額 | 子ども1人450万円まで(医学部・自宅外通学など。ふつうは350万円) |
| 金利 | 年4.05%(固定・保証料は別、2026年7月1日現在) |
| 金利の引き下げ | ひとり親の家庭、世帯年収200万円以内、子ども3人以上で世帯年収500万円以内なら年3.65% |
| 返す期間 | 20年以内。在学中は利息だけを返すこともできる |
| いつ申し込めるか | 1年中。受験の前でも申し込める |
| 奨学金との併用 | JASSOの奨学金と一緒に使える |
金利は借りた日のものが使われます。申し込む前に、公庫の返済シミュレーションで月々の額を見ておきましょう。
02世帯年収がいくらまでなら借りられる?
国の教育ローンには、世帯年収の上限があります。扶養している子どもの人数で変わります。
| 扶養する子ども | 世帯年収の上限(事業所得の人は所得) |
|---|---|
| 1人 | 790万円(600万円) |
| 2人 | 890万円(690万円) |
| 3人 | 990万円(790万円) |
| 4人 | 1,090万円(890万円) |
| 5人 | 1,190万円(990万円) |
子どもが1〜2人でも、自宅外から通う子がいる、返済の負担が年収の30%を超えるなどの条件に当てはまれば、上限は990万円(790万円)まで広がります。
ポイント
医学部で下宿するなら、子ども1人の家庭でも上限が990万円になる場合があります。「うちは年収が高いから無理」と決める前に、条件を確かめてください。
03JASSOの奨学金を足すと、6年でいくらになる?
JASSOの第二種奨学金(利子あり)は、月2万〜12万円から選べます。
私立大学の医学部なら、12万円に4万円を足して月16万円まで借りられます。6年間(72か月)なら最大1,152万円です。
| 借りるもの | 6年間の最大の目安 | 借りる人 |
|---|---|---|
| 国の教育ローン | 450万円 | 保護者 |
| JASSO第二種(私立医学部・月16万円) | 1,152万円 | 学生本人 |
| 合計 | 1,602万円 | — |
奨学金は学生本人の借金です。卒業後、本人が返します。
04私立医学部だと、いくら足りない?
私立医学部27校の6年間の学納金は、最安1,830万円・平均約3,214万円・最高4,743万円です(6年間の学費の記事、2027年度)。
| 大学の例 | 6年間の学納金 | 国+JASSOの最大1,602万円を引くと |
|---|---|---|
| 最も安い大学 | 1,830万円 | 約228万円 |
| 27校の平均 | 約3,214万円 | 約1,612万円 |
| 最も高い大学 | 4,743万円 | 約3,141万円 |
しかもこれは学費だけ。ひとり暮らしの生活費は、月12万円の例で6年間に約864万円かかります(生活費の記事)。
足りない分は、家の貯金・銀行の教育ローン・大学の特待や減免で埋めることになります。銀行の教育ローンは、金利や上限が銀行ごとに違うので、2〜3行を並べて比べます。
ここまで来ると、家計の表を一人で組むのは大変です。
入学までに払う額、在学中に毎年払う額、卒業後に返す額を1枚にまとめるなら、FPにキャッシュフロー表を作ってもらうのが早道です。
※無料のFP相談は、保険などを販売した手数料で成り立つのが一般的です。保険の見直しが要らないなら、予約のときに「教育費の資金計画だけ相談したい」と伝えると話が早く進みます。
05借りる前に、使える減免や特待は?
借りるお金は、返すお金です。先に、もらえる・減らせるお金を探しましょう。
- 子どもを3人以上扶養している家庭は、所得制限なしで授業料と入学金が減ります(私立は授業料 年70万円まで)。くわしくは多子世帯の記事
- 大学の特待生・奨学金・地域枠の修学資金は、特待生・奨学金の一覧に大学ごとに並べています
- 志望校の6年間の総額は、総額の計算で家賃・生活費まで足して出せます
06教育ローンを急がなくていい家庭は?
次に当てはまるなら、まず借りなくても大丈夫です。
- 国公立が第一志望。6年間の学費は標準額で349万6,800円なので、国の教育ローンだけで足ります
- 入学前に払う手続金を、貯金で出せる
- 多子世帯の減免や特待で、私立でも負担が大きく減る見込みがある
反対に、私立が第一志望で、手続金を複数の大学に払う可能性があるなら、受験の前から国の教育ローンを申し込んでおくと安心です。受験前でも申し込めます。
まとめまず「足りない額」を1つの数字にしよう!
教育ローン選びは、足りない額が分かってからで間に合います。
志望校の6年間の総額から、貯金・減免・国の教育ローン・奨学金を引いて、残りを1つの数字にしてください。
その数字が、銀行のローンで埋める額か、家計を見直して作る額です。