慶應義塾大学/2025年度/前期

II慶應義塾大学 2025年 数学 第II問解答・解説

場合の数と確率数列統計的な推測

1問題

慶應義塾大学2025年度第II問
以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。ただし、空欄(か)、(そ)には nn の式を入れ、それ以外の空欄には数を入れなさい。

袋が1つ、赤玉3個、白玉3個が用意されている。赤玉が少なくとも1個袋に入った状態に対して、操作 TT の手順を以下のように定める。

操作 TT:袋から玉を1個無作為に取り出し、それが赤玉であれば袋に戻し、白玉であれば袋に戻さない。

nn を自然数とする。

(1) 赤玉3個と白玉3個が袋に入った状態から始めて、操作 TT を nn 回施し終えたとき、袋の中に入っている白玉の個数が3個である確率を ana_n、2個である確率を bnb_n、1個である確率を cnc_n とする。このとき、次の関係式

{an+1=あanbn+1=いan+うbncn+1=えbn+おcn \left\{\begin{array}{l} a_{n+1}=\boxed{\text{あ}}a_n\\ b_{n+1}=\boxed{\text{い}}a_n+\boxed{\text{う}}b_n\\ c_{n+1}=\boxed{\text{え}}b_n+\boxed{\text{お}}c_n \end{array}\right.

が成り立つ。これより、an,bn,cna_n,b_n,c_n をそれぞれ nn の式で表すと

an=かbn=き{(く)n−(け)n}cn=こ{(さ)n−1+し(す)n−1+(せ)n−1} \begin{array}{l} a_n=\boxed{\text{か}}\\ b_n=\boxed{\text{き}}\left\{(\boxed{\text{く}})^n-(\boxed{\text{け}})^n\right\}\\ c_n=\boxed{\text{こ}}\left\{(\boxed{\text{さ}})^{n-1}+\boxed{\text{し}}(\boxed{\text{す}})^{n-1}+(\boxed{\text{せ}})^{n-1}\right\} \end{array}

である。ただし、さ>せ\boxed{\text{さ}}>\boxed{\text{せ}} とする。

(2) 赤玉が少なくとも1個袋に入った状態に対して、ゲーム TT のルールを以下のように定める。

ゲーム TT:操作 TT を1回施し、その結果、白玉が3個袋に入っている場合に限り1点を得る。

赤玉3個と白玉3個が袋に入った状態から始めて、ゲーム TT を nn 回行い終えたとき、1回目から nn 回目までに得た点の合計を XnX_n とし、Yn=2XnY_n=2^{X_n} と定める。このとき、YnY_n の期待値は そ\boxed{\text{そ}} であり、分散は た2n−1+ちn2+つn+て\boxed{\text{た}}2^{n-1}+\boxed{\text{ち}}n^2+\boxed{\text{つ}}n+\boxed{\text{て}} である。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    あ=12, い=12, う=35, え=25, お=34, か=(12)n, き=5, く=35, け=12, こ=4, さ=34, し=−2, す=35, せ=12\text{あ}=\dfrac12,\ \text{い}=\dfrac12,\ \text{う}=\dfrac35,\ \text{え}=\dfrac25,\ \text{お}=\dfrac34,\ \text{か}=\left(\dfrac12\right)^{n},\ \text{き}=5,\ \text{く}=\dfrac35,\ \text{け}=\dfrac12,\ \text{こ}=4,\ \text{さ}=\dfrac34,\ \text{し}=-2,\ \text{す}=\dfrac35,\ \text{せ}=\dfrac12
  • (2)
    そ=n2+1, た=3, ち=−14, つ=−1, て=−32.\text{そ}=\dfrac{n}{2}+1,\ \text{た}=3,\ \text{ち}=-\dfrac14,\ \text{つ}=-1,\ \text{て}=-\dfrac32.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

(1)

白玉が kk 個袋にあるとき、赤玉は常に 3 個なので、赤玉を引く確率は 33+k\dfrac{3}{3+k}、白玉を引く確率は k3+k\dfrac{k}{3+k} である。赤玉は袋に戻し、白玉は戻さない。したがって、白玉が 3 個の状態では 3 個のままの確率と 2 個に減る確率がともに 12\dfrac{1}{2}、2 個の状態では 2 個のままの確率が 35\dfrac{3}{5}、1 個に減る確率が 25\dfrac{2}{5}、1 個の状態では 1 個のままの確率が 34\dfrac{3}{4} である。よって
{an+1=12an,bn+1=12an+35bn,cn+1=25bn+34cn,(a0,b0,c0)=(1,0,0). \begin{cases} a_{n+1}=\dfrac{1}{2}a_{n},\\[2pt] b_{n+1}=\dfrac{1}{2}a_{n}+\dfrac{3}{5}b_{n},\\[2pt] c_{n+1}=\dfrac{2}{5}b_{n}+\dfrac{3}{4}c_{n}, \end{cases} \qquad (a_{0},b_{0},c_{0})=(1,0,0).
まず an+1=an2a_{n+1}=\dfrac{a_{n}}{2} と初期条件から
an=(12)n. a_{n}=\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n}.
次に、b0=0b_{0}=0 を用いて漸化式を順に代入すると
bn=∑j=0n−1(35)n−1−j⋅12(12)j=12∑j=0n−1(35)n−1−j(12)j=5{(35)n−(12)n}. \begin{aligned} b_{n}&=\sum_{j=0}^{n-1}\left(\dfrac{3}{5}\right)^{n-1-j}\cdot\dfrac{1}{2}\left(\dfrac{1}{2}\right)^{j}\\ &=\dfrac{1}{2}\sum_{j=0}^{n-1}\left(\dfrac{3}{5}\right)^{n-1-j}\left(\dfrac{1}{2}\right)^{j}\\ &=5\left\{\left(\dfrac{3}{5}\right)^{n}-\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n}\right\}. \end{aligned}
同様に、c0=0c_{0}=0 を用いて
cn=25∑j=0n−1(34)n−1−jbj=2∑j=0n−1(34)n−1−j{(35)j−(12)j}=2{(3/4)n−(3/5)n3/4−3/5−(3/4)n−(1/2)n3/4−1/2}=4{(34)n−1−2(35)n−1+(12)n−1}. \begin{aligned} c_{n}&=\dfrac{2}{5}\sum_{j=0}^{n-1}\left(\dfrac{3}{4}\right)^{n-1-j}b_{j}\\ &=2\sum_{j=0}^{n-1}\left(\dfrac{3}{4}\right)^{n-1-j}\left\{\left(\dfrac{3}{5}\right)^{j}-\left(\dfrac{1}{2}\right)^{j}\right\}\\ &=2\left\{\dfrac{(3/4)^{n}-(3/5)^{n}}{3/4-3/5}-\dfrac{(3/4)^{n}-(1/2)^{n}}{3/4-1/2}\right\}\\ &=4\left\{\left(\dfrac{3}{4}\right)^{n-1}-2\left(\dfrac{3}{5}\right)^{n-1}+\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n-1}\right\}. \end{aligned}
したがって、空欄(あ)から(お)は順に 12, 12, 35, 25, 34\dfrac{1}{2},\ \dfrac{1}{2},\ \dfrac{3}{5},\ \dfrac{2}{5},\ \dfrac{3}{4}、空欄(か)から(せ)は順に (12)n, 5, 35, 12, 4, 34, −2, 35, 12\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n},\ 5,\ \dfrac{3}{5},\ \dfrac{1}{2},\ 4,\ \dfrac{3}{4},\ -2,\ \dfrac{3}{5},\ \dfrac{1}{2} であり、34>12\dfrac{3}{4}>\dfrac{1}{2} も満たす。

(2)

得点が得られるのは、白玉 3 個の状態で赤玉を引いたときだけである。一度でも白玉を引けば白玉数は 2 個以下になり、その後 3 個には戻らない。白玉 3 個の状態では赤玉・白玉を引く確率がともに 12\dfrac{1}{2} なので、最初に白玉を引くのが第 k+1k+1 回目(0≦k≦n−10\leqq k\leqq n-1)なら、その前に得る点数は kk である。また、nn 回すべてで赤玉を引く場合は Xn=nX_{n}=n である。よって
P(Xn=k)=(12)k+1(0≦k≦n−1),P(Xn=n)=(12)n. P(X_{n}=k)=\left(\dfrac{1}{2}\right)^{k+1}\quad(0\leqq k\leqq n-1),\qquad P(X_{n}=n)=\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n}.
Yn=2XnY_{n}=2^{X_{n}} より
E(Yn)=∑k=0n−12k(12)k+1+2n(12)n=n2+1,E(Yn2)=∑k=0n−122k(12)k+1+22n(12)n=∑k=0n−12k−1+2n=2n−12+2n=3⋅2n−1−12. \begin{aligned} E(Y_{n})&=\sum_{k=0}^{n-1}2^{k}\left(\dfrac{1}{2}\right)^{k+1}+2^{n}\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n}=\dfrac{n}{2}+1,\\ E(Y_{n}^{2})&=\sum_{k=0}^{n-1}2^{2k}\left(\dfrac{1}{2}\right)^{k+1}+2^{2n}\left(\dfrac{1}{2}\right)^{n}\\ &=\sum_{k=0}^{n-1}2^{k-1}+2^{n}=\dfrac{2^{n}-1}{2}+2^{n}=3\cdot 2^{n-1}-\dfrac{1}{2}. \end{aligned}
したがって
V(Yn)=E(Yn2)−{E(Yn)}2=3⋅2n−1−12−(n2+1)2=3⋅2n−1−14n2−n−32. \begin{aligned} V(Y_{n})&=E(Y_{n}^{2})-\{E(Y_{n})\}^{2}\\ &=3\cdot 2^{n-1}-\dfrac{1}{2}-\left(\dfrac{n}{2}+1\right)^{2}\\ &=3\cdot 2^{n-1}-\dfrac{1}{4}n^{2}-n-\dfrac{3}{2}. \end{aligned}
以上から、空欄(そ)は n2+1\dfrac{n}{2}+1、(た)から(て)は順に 3, −14, −1, −323,\ -\dfrac{1}{4},\ -1,\ -\dfrac{3}{2} である。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 期待値
  • 確率の基本法則
  • 等比数列の一般項と和
  • 確率変数と確率分布
  • 漸化式
  • 確率変数の平均・分散・標準偏差
  • 総和記号と数列の和

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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