愛媛大学/2022年度/前期

5愛媛大学 2022年 数学 第5問解答・解説

数列いろいろな式二次関数

1問題

愛媛大学2022年度第5問
(理学部、医学部、工学部工学科理型入試(社会デザインコースを除く))以下の問いに答えよ。
(1) {an}\{a_{n}\}を初項が6、公差が3の等差数列、{bn}\{b_{n}\}を初項が3、公比が2の等比数列とする。
(i) a2,a3,b2,b3a_{2},a_{3},b_{2},b_{3}を求めよ。
(ii) すべての n≧4n\geqq 4について an<bna_{n}<b_{n}となることを証明せよ。
(2) s,ts,tを実数とする。xxについての2次方程式 x2+sx+t=0x^{2}+sx+t=0のすべての解の実部が負であるような点 (s,t)(s,t)の領域をstst平面上に図示せよ。
(3) 関数 y=∣x−1∣−2∣x+1∣(−4≦x≦2)y=|x-1|-2|x+1|\quad(-4\leqq x\leqq 2)の最大値、最小値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。解けたら「答え」、詰まったら「解答」で確かめられます。

タイマー

15:00

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    (i) a2=9a_{2}=9、a3=12a_{3}=12、b2=6b_{2}=6、b3=12b_{3}=12。(ii) n≧4n\geqq 4でan=3n+3<bn=3⋅2n−1a_{n}=3n+3<b_{n}=3\cdot 2^{n-1}。
  • (2)
    s>0s>0かつt>0t>0の開第1象限。
  • (3)
    最大値2(x=−1x=-1)、最小値−5-5(x=2x=2)。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

解答

(1) 数列 {an}\{a_n\} は初項 66,公差 33 の等差数列だから,一般項は
an=6+3(n−1)=3n+3.a_n=6+3(n-1)=3n+3.
数列 {bn}\{b_n\} は初項 33,公比 22 の等比数列だから,一般項は
bn=3⋅2n−1.b_n=3\cdot 2^{n-1}.
(i) a2=3⋅2+3=9, a3=3⋅3+3=12a_2=3\cdot2+3=9,\ a_3=3\cdot3+3=12,b2=3⋅21=6, b3=3⋅22=12b_2=3\cdot2^{1}=6,\ b_3=3\cdot2^{2}=12。
a2=9,a3=12,b2=6,b3=12.a_2=9,\quad a_3=12,\quad b_2=6,\quad b_3=12.

(ii)  示すべきは,すべての整数 n≧4n\geqq 4 について
an<bnであるための必要十分条件は3n+3<3⋅2n−1、すなわちn+1<2n−1a_n<b_n \text{であるための必要十分条件は} 3n+3<3\cdot 2^{n-1} \text{、すなわち} n+1<2^{n-1}
である(両辺を正の数 33 で割った)。これを n≧4n\geqq4 についての数学的帰納法で示す。
[1] n=4n=4 のとき:左辺 =n+1=5=n+1=5,右辺 =2n−1=23=8=2^{n-1}=2^{3}=8 であり,5<85<8 より成り立つ。
[2] ある n (n≧4)n\ (n\geqq4) で n+1<2n−1n+1<2^{n-1} が成り立つと仮定する。このとき
2n=2⋅2n−1>2(n+1)=2n+22^{n}=2\cdot 2^{n-1}>2(n+1)=2n+2
が成り立つ(仮定の不等式の両辺を正の数 22倍した)。さらに n≧4n\geqq4 より
2n+2−(n+2)=n≧4>02n+2-(n+2)=n\geqq4>0
だから 2n+2>n+22n+2>n+2。以上をあわせると
2n>2n+2>n+2=(n+1)+12^{n}>2n+2>n+2=(n+1)+1
より,nn を n+1n+1 に置き換えた式
(n+1)+1<2(n+1)−1(n+1)+1<2^{(n+1)-1}
が成り立つ。すなわち n+1n+1 のときも成り立つ。

[1],[2] より,数学的帰納法によってすべての整数 n≧4n\geqq4 について n+1<2n−1n+1<2^{n-1},したがって an<bna_n<b_n が成り立つ。(証明終わり)
(2) 2次方程式 x2+sx+t=0x^{2}+sx+t=0 の2つの解を α,β\alpha,\beta(重解のときは α=β\alpha=\beta)とすると,解と係数の関係より
α+β=−s,αβ=t\alpha+\beta=-s,\qquad \alpha\beta=t
が成り立つ。判別式を D=s2−4tD=s^{2}-4t とし,D≧0D\geqq0 の場合と D<0D<0 の場合に分けて考える。

[a] D≧0D\geqq0 のとき,α,β\alpha,\beta はともに実数であり,実部はそれ自身である。α<0\alpha<0 かつ β<0\beta<0 となるための条件を考える。2つの実数がともに負であることは,その和が負かつ積が正であることと同値である(積が正なら2数は同符号,そのうえで和が負ならその共通の符号は負である。逆にともに負なら和も積も上の符号になることは明らか)。よって
α+β<0 かつ αβ>0であるための必要十分条件は−s<0 かつ t>0、すなわちs>0 かつ t>0.\alpha+\beta<0\ \text{かつ}\ \alpha\beta>0 \text{であるための必要十分条件は} -s<0\ \text{かつ}\ t>0 \text{、すなわち} s>0\ \text{かつ}\ t>0.
この場合の条件をまとめると
s>0,t>0,s2−4t≧0(すなわち 0<t≦s24).s>0,\quad t>0,\quad s^{2}-4t\geqq0 \quad\left(\text{すなわち}\ 0<t\leqq\frac{s^{2}}{4}\right).

[b] D<0D<0 のとき,α,β\alpha,\beta は互いに共役な虚数であり,α=p+qi, β=p−qi (q≠0)\alpha=p+qi,\ \beta=p-qi\ (q\neq0) と書ける。両方の実部は pp で一致する。α+β=2p=−s\alpha+\beta=2p=-s より p=−s2p=-\dfrac{s}{2}。実部が負,すなわち p<0p<0 となる条件は
−s2<0であるための必要十分条件はs>0.-\frac{s}{2}<0 \text{であるための必要十分条件は} s>0.
また,このとき t=αβ=p2+q2>0t=\alpha\beta=p^{2}+q^{2}>0(q≠0q\neq0 より)は自動的に成り立つ。この場合の条件をまとめると
s>0,s2−4t<0(すなわち t>s24).s>0,\quad s^{2}-4t<0 \quad\left(\text{すなわち}\ t>\frac{s^{2}}{4}\right).

[a],[b]の条件を stst 平面上で見ると,[a]は s>0s>0 かつ 0<t≦s240<t\leqq \dfrac{s^{2}}{4},[b]は s>0s>0 かつ t>s24t>\dfrac{s^{2}}{4} であり,両者は互いに排反で,その和集合は
s>0 かつ t>0s>0\ \text{かつ}\ t>0
に一致する(D≧0,D<0D\geqq0,D<0 のどちらかは必ず成り立つので,全体として抜けはない)。

よって,求める条件は
s>0かつt>0s>0\quad\text{かつ}\quad t>0
であり,図示すると,stst 平面における ss 軸・tt 軸を除いた開いた第1象限である。すなわち,ss 軸の正の部分(t=0, s>0t=0,\ s>0)と tt 軸の正の部分(s=0, t>0s=0,\ t>0)、およびその端点である原点は含まない。
(3) y=∣x−1∣−2∣x+1∣ (−4≦x≦2)y=|x-1|-2|x+1|\ (-4\leqq x\leqq2) を,絶対値の中身の符号が変わる x=−1,1x=-1,1 を境に場合分けする。

[1] −4≦x<−1-4\leqq x<-1 のとき,x−1<0, x+1<0x-1<0,\ x+1<0 より ∣x−1∣=1−x, ∣x+1∣=−(x+1)|x-1|=1-x,\ |x+1|=-(x+1)。
y=(1−x)−2{−(x+1)}=1−x+2x+2=x+3.y=(1-x)-2\{-(x+1)\}=1-x+2x+2=x+3.
これは傾き 11 の増加関数であり,x=−4x=-4 で y=−1y=-1,x→−1x\to-1 で y→2y\to2。

[2] −1≦x<1-1\leqq x<1 のとき,x−1<0, x+1≧0x-1<0,\ x+1\geqq0 より ∣x−1∣=1−x, ∣x+1∣=x+1|x-1|=1-x,\ |x+1|=x+1。
y=(1−x)−2(x+1)=1−x−2x−2=−3x−1.y=(1-x)-2(x+1)=1-x-2x-2=-3x-1.
これは傾き −3-3 の減少関数であり,x=−1x=-1 で y=2y=2,x→1x\to1 で y→−4y\to-4。

[3] 1≦x≦21\leqq x\leqq2 のとき,x−1≧0, x+1>0x-1\geqq0,\ x+1>0 より ∣x−1∣=x−1, ∣x+1∣=x+1|x-1|=x-1,\ |x+1|=x+1。
y=(x−1)−2(x+1)=x−1−2x−2=−x−3.y=(x-1)-2(x+1)=x-1-2x-2=-x-3.
これは傾き −1-1 の減少関数であり,x=1x=1 で y=−4y=-4,x=2x=2 で y=−5y=-5。

各区間の境界での値は一致しており(x=−1x=-1 で y=2y=2,x=1x=1 で y=−4y=-4),yy は連続な区分的1次関数である。増減をまとめると,x=−4x=-4 から x=−1x=-1 まで単調増加(−1→2-1\to2),x=−1x=-1 から x=2x=2 まで単調減少(2→−4→−52\to-4\to-5)。したがって yy は x=−1x=-1 で極大かつ最大となり,最小は減少区間の右端 x=2x=2 で達成される(途中の x=1x=1 より x=2x=2 の方が小さい)。

実際,x=−1x=-1 のとき y=∣−1−1∣−2∣−1+1∣=2−0=2y=|-1-1|-2|-1+1|=2-0=2。x=2x=2 のとき y=∣2−1∣−2∣2+1∣=1−6=−5y=|2-1|-2|2+1|=1-6=-5。x=−4x=-4 のとき y=∣−4−1∣−2∣−4+1∣=5−6=−1y=|-4-1|-2|-4+1|=5-6=-1。x=1x=1 のとき y=∣1−1∣−2∣1+1∣=0−4=−4y=|1-1|-2|1+1|=0-4=-4。これらはいずれも区間端・区間境界の値であり,各区間内は線形(極値をとらない)ため,最大値・最小値はこれらの値のうちの最大・最小に一致する。

よって,yy は x=−1x=-1 のとき最大値 22,x=2x=2 のとき最小値 −5-5 をとる。

読み終えたら解答を閉じて、もう一度自分の手で解いてみましょう。

この問題で使う考え方

  • 数学的帰納法
  • 判別式と解と係数の関係
  • 絶対値の区間別場合分け

答えと解答は AI で作成したものです。誤りに気づいたらお問い合わせから教えてください。

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